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エピローグ
春の暖かい風が全身を駆け抜ける。俺は青々とした空を見かけながら欠伸を漏らした。
俺の脳裏にはあの時の事が蘇っていた。世界を救ったあの日。
消滅すると思った世界が、土壇場で進化した葛西と鈴の能力によって救われたらしい。
意識を取り戻した俺の眼前にはたくさん笑顔
が輝いていた。
俺はその時決意した。この世界を死ぬまで守っていこうと。
俺のように汚れてしまう人間を少しでも助けたいと。
そんな事を思っていると背後で扉の開く音と共に、数人の足音が聞こえる。
その足音はだんだんと俺の元へと近づき、そして――――
「神崎先輩っ! 早く行きましょう!!」
「大翔さんっ!! 皆待っていますよ!」
「――遅いぞっ。大翔っ!! さぁ、共に行こう!!」
俺の世界で最も大切な仲間の声が屋上に響く。俺には目標が出来た。
その目標は――死ぬまでこの世界の秩序を守ること。
そして、たくさんの人たちが俺に笑顔を一杯のプレゼント箱をくれたような事を俺もしてみたい。
そんな俺に着いて来ると言ってくれた彼らの笑顔を
見ながら、立ち上がりこう言った。
「――――ブックダイブ」
完




