リアンの右腕・魔法の始まり
ザザザ!崖の上から・・その中の半数は身体が大きく
中には 5メートル前後の大きな兵士達も多数いた
敵の兵士達がレグルス達のとどめをさそうと
下ってきた・・。
囲まれた・・唇をかみしめるレグルス
キッ!と敵を睨みつけて 剣を構えるレグルス
「大地の盾!」 岩が地面が飛び出して、敵をさえぎる!
「風よ!」
レグルスの剣と魔法で敵の多くは倒されたが
・・しかし
また、再び敵が崖の上から降りてきた・・。
敵の数の多さで手を焼くレグルス
次第に肩が上下して・・息があがる。
「レグルス!リアン!! バササッツ!」自らの翼を広げて崖から飛び降りるアーシュ
「アーシュ!」
降り際に魔法を放つ!
「炎! それに炎の大蛇! 」
「大丈夫か!レグルス リアン!」
倒れてるリアンの右腕のあたりを見て
目を見開き 息を呑むアーシュ!
・・・間に合わなかった・・か・・
エイル・・すまない・・・またエイルの泣き顔を見る事になるな・・。
敵を再び魔法と剣でなぎ倒すアーシュ
「少し休んでろ!レグルス!」「アーシュ!」
「いいから!リアンの手当てに集中してくれ!」
と敵を倒しつつ
半ば叫びながらアーシュは叫んだ。
・・・・・・。
リアンの異変に気がつくレグルス
あ・・まさか! こ・・呼吸・・が
うそ!うそ!・・青白い顔・・唇から漏れる赤い血の雫・・
リアン殿!リアン!! しっかりして!!!お願い お願いだから!
レグルスの脳裏に走馬灯のように 浮かぶリアンの姿・・
まだ幼い子供のリアン・・少年時代の・・
軍の学校で懸命に練習で剣を振るう姿
一緒に酒を酌み交わす姿・・様々な表情に 印象的な明るい笑顔 笑い顔・・。
賭けトランプでレグルスに負けて
とっておきの酒を取られて・・見せた泣きそうな顔
そして・・少年時代に見た・・本当の泣き顔・・。
にやーん!! ネコの鳴き声にハッ!として振り返る
ネコは皮袋を口にくわえて走って来た・・。
座り込むレグルスの傍にちんまりと座り
顔をほんの少し斜めにかしげ・・じっと・・レグルスを見ていた・・。
きょとん・・とするレグルス・・。
そして・・そばに置かれた皮袋が静かにゆっくりと白い光を放ちながら 発光をはじめた・・
皮袋から白く光輝くオルゴールを取り出す・・・
これ・・これは
にやーんと再び鳴くネコ・・。
ケンタウロス族に伝わる伝承・・呪文・・。
時間の魔法の呪文
ここにあるのは・・伝説の賢者が創りあげた・・
時間の扉を開ける呪文の音が織り込まれた
唯一のオルゴール このオルゴールの音に隠され織り込まれた呪文と共に
時間の呪文を唱えれば・・
リアンが死ぬ前の時間に引き戻せる
そんなに時間たっていない・・ならば・・賢者でない私でも可能・・。
もしかしたら・・右腕さえも・・再生出来るかも知れない・・。
時間の魔法の呪文・・・でも・・
時間の旅を許された者以外・・・そう




