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白銀のケンタウロス  作者: ののみやゆい・高里(たかざと)まゆ・寺田まゆみ 他PNあります
時の輪 時の向こう・終わりの始まり・・始まりの終わり・・
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偽りの婚約者?え!?

「大丈夫なのか?軍医・・。」 「ええ・・危ない所でしたレグルス様・・。


気がつかないのも無理もない・・

じわじわと・・後から効いてくる・・遅毒性の毒でしたよ・・。

元々頑丈で肉体の再生能力まである黒の人間の特色なんですが・・

この再生能力というのは、毒に対しては、もろ刃の剣・・。


再生・・細胞の治癒能力が活発で早い為に 毒まで広がるのが早い・・。

耐毒性の能力も大変高いですが・・


毒の種類は豊富ですし

身体の対応が 彼らには追いつかないです


だから、いつも黒の国との戦いでは、武器に毒を塗るのは常識・・

セオリーになってます・・。」


「しかし、兵士や捕虜にしてはまだ・・幼い子供・・。


それに何故 こんな子供が敵国であるこの白の国の都に?


この特徴的な耳は、王族か貴族では? この顔に・・何か何処かで見た記憶が・・」


考えこむ軍医・・。 「・・・上に報告するのか・・?」 

「レグルス様・・貴方のお頼みですが・・相手がせめて・・平民の子供ならともかく貴族では・・・。」


まずい!このままでは!彼の正体がばれてしまう!

な、なんとしてでも 誤魔化さねば! (アーシュが危険だ!

レグルスは瞬時に思った


そして!


「じ・・実はな・・この少年は・・私の婚約者なんだ!」


「はあ?」 驚く軍医・・・。


「け、ケンタウロスの掟でな・・・。


一の月に 野原の一本の木の下 そして満月の晩に戦って勝利した者 

相手が異性なら結婚しなくてはいけない!!と・・いう掟があって・・。


たまたま・・黒の国の国境近くの村で・・たまたま そこが野原で一本の木が

あって 一の月の満月の晩でな! ほら!偵察中で 偶然 街へ向かうこの少年が

私の事を 街の者たちに知らせようとして・・戦闘になってな・・。

この者が・・運よく私に勝利したのだ・・・。


が・・しかし・・種族の違いと年齢の違いがあるものの

この少年が私に人目惚れをして・・見逃してくれたのだ・・・

まあ!なんだ!私もその・・・まああ!掟に従って彼を未来の婿にすべく

この国へ彼を連れて隠れ住まわせてのだ・・・早い話・・駆け落ち・・だ。」


目が点になってる軍医・・。 思わず アーシュに駆け寄りレグルスは

「しっかり・・してくれ・・頼むから・・・」涙ぐむレグルス


運悪く・・ぼんやりしていたがアーシュの意識はあった・・。


口を聞く事が出来ず・・薄く目をあけて意識がぼんやりとしつつも・・

なかば夢うつつの状態のアーシュ・・。

そう微かな意識があるのが・・災いだった・・。


ぶちゅーーーーう! レグルスさんの熱い!熱すぎる!超情熱的なデイープキス☆

アーシュの微かな意識はショックで吹っ飛ぶ カクン☆

フェード・アウトおおお!

更に そばにいたワン子も凍りつく! そして更に精神体のエイルさんも凍りつく!


そして・そして更には!!バサササ!・・・彼が持っていた地図や書類が床に落ちた・・。


レグルスさんに急ぎの話があって・・その話に必要な地図や資料を持って来ていたリアンも凍りつく・・。


「あらら・・」点々のお目目になるレグルス


ポン!と何故か和風のお椀に入った緑茶がレグルスさんに渡される


「あ☆ どうも・・・。」にこやかに多少引きつり笑顔で答えるレグルス・・。


ちょとお太めで眼鏡で温和そうな軍医が ニコニコと笑う♪


「いや!あの歴戦の勇者のレグルス様が こんな熱いホットな恋をなさってるなんて♪

このドクターサトウ・・感動しました・・応援しますぞ・・・。」


まあ!多少年齢の差や種族の差・・とか、はありますが


ケンタウロス族も黒の貴族(?)も共に長寿・・。

数年後には 釣り合いがとれますかな ふぉふぉふぉ・・


「・・レグルス」 「あ、はい・・リアン・・いえ・・上官様!」


頬をひきつらせつつも・・・問いかえる

「そんなケンタウロスの掟・・あったっけ?」


「・・いえ、そのお・・あの・・・」赤くなるレグルス。


リアンは苦笑して くすくす笑い出す

「・・まったく・・困った人だな・・。」


「掟の話はともかく、駆け落ちの話はどうやら・・本当かな?


本当の恋じゃないなら・・相手は黒の国の人間で まだ子供だから 

ちゃんと国へ帰してあげなきゃ駄目だからね・・レグルス・・。」


出来た御方の 温和なリアン




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