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白銀のケンタウロス  作者: ののみやゆい・高里(たかざと)まゆ・寺田まゆみ 他PNあります
時の輪 時の向こう・終わりの始まり・・始まりの終わり・・
29/44

未来の時間・・エイルのくちずけ・・

「え!エイルさん!!!」 「あ!ワン子さん」


お城の大きな庭に立つ美しく着飾ったエイル


「き・・綺麗ですワン びっくりしました!」 

綺麗な大きな髪飾り・・耳飾りに 

複雑な形に結い上げて髪に挿し飾られた小さな真珠やダイヤが煌いている・・ワン

ドレスも金の縁取りの刺繍が素敵です・・


胸元のベルトも大小の色とりどりの宝石がちりばめられてます 首飾りや 腕飾りも綺麗・・

口紅もサクランボ色の綺麗な色ですワンワン


「うふ・・有難うワン子さん 最近はちょおと・・だけ・・お洒落してるの・・。」


「国同士が仲良くしてもらう為の大事な外交で

とても・・大切な・・

大きなパーテイや茶会があってたから・。」


「あれ!目元が赤い!少し濡れてます・・もしかして泣いてませんか・ワン

もしや・・!アーシュさんが何かしたんですか?ワンワン・・・」


「ちょっと違うけど、本当はそうかも・・ね」 くすっと笑うエイルさん


「ああ!そうだワン子さん そうか!今は時間の旅の途中なんだね!!」

うんうんとうなずくと・・庭の花園にワン子の手を取り引っ張ってゆくエイルさん


「あ、いた!見てこの蝶だよ・・これが・・僕。」

羽の片方が白・・片方は綺麗な青色・・瑠璃色・・の変わった蝶・・。


「皮袋のオルゴールを開けて、ワン子さん。」

エイルさんの手に止まった蝶がオルゴールの音楽に反応して白く輝く・・

宝玉に変身した蝶・・そして宝玉はオルゴールの中へ・・。


「時間の扉は その花園の中に出現してるよ

じゃあ!僕・・えええっつと私ね・・

これから準備があるから、名残惜しいだけど、行くね ワン子さん・・。」


「行く?って?エイルさんワン!」

 「私・・白の国に帰ることになったんだ・・。」寂しげにうつむくエイルさん


「荷物を用意しなくちゃ・・何年も・・この黒の国で暮らして過ごしてきたから・・整理も大変・・・。」

涙を浮かべたエイルさん・・


「ううん!やっぱり荷物はなるべく・・置いておこうかな?

だって・・私・・この黒の国へまた戻ってくるだもの・・。

・・・・

アーシュは迎えに来るって約束してくれたもの・・。」


「エイル・・・」

そこには子供の姿の・・・時間の旅の途中のアーシュが立っていた・・。


駆け寄ってアーシュさんを抱きしめる

エイルさん・・。

「ワン子さん」

それから、わん子の頬にそおっとキスするエイル


え!頬にキスです! ワン子の頬っぺにエイルさんのキスがあああ!


真っ赤になって舞い上ってるワン子の横で

今度はアーシュの唇に軽く唇を重ねたエイル・・。


「アーシュ、僕・・私ね・・信じてる・・。」


「もう一度この黒の国で同じ時を刻んでゆける・・。

二人で、いつまでも、ずっと一緒・・に。」


「僕は・・白の国で・・

出来るだけの事をするから、たいした事は出来ないかも知れないけど・・・。


アーシュの迎えが遅かったら・・怒られても帰ってくるからね☆」


泣き笑いの表情になるエイルさん

切ない微笑み・・。


「大好き・・。」


「時間の旅から無事に帰還したら 美味しい食事しようね☆ 

僕の手料理 食べてね・・アーシュ」


「ああ、かならず・・残さず・・

どんなに辛くて、まず・・

いや!辛くても食べるよエイル」


「約束だから・・ね。 じゃあ!また後でね・・アーシュ」

走り去るエイル・・。


「アーシュさん エイルさんの身体・・宝珠は見つけて もうオルゴールの中ですワン

それからあそこの花園の中に時間の扉があるそうですワン!」


花園の中・・光る輪

サークルの中に僕らは足を踏み入れようとした瞬間

エイルさんが戻ってきて アーシュさんを見つめていたワン!


エイルさんは泣いていたワン。

「エイルさん?ワン」

「急に白の国へ戻らなくてはいけなくて・・

エイルは動揺しているんだ」ポツリと・・つぶやくアーシュさん

「???え」

「ワン子は心配しなくて・・いい・・。」

光に包まれ・・・次に瞳を開くと・・




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