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お茶を飲む 二人の人物
時は現在・・舞台は変わり
お茶を飲んでる二人
その頃 お城で僕らを心配する人たちがいた
エイルの従兄であり
淡い金の髪を持つ青年リアンと黒髪の美少女アルテシア姫
「まだ 二人とも わん子さんの家から戻らないのよ」
お茶を片手に
ため息まじりに美しい長い黒髪を揺らして アルテシア姫はつぶやく
「そうなんですか?アルテシア姫
エイルも彼も わん子さんの家から 戻らない?」
淡い金髪 青い瞳 優しげな青年が問いかける
エイルと同じ特徴的な耳を持つ
そして・・彼の右にかけた肩のローブからは 腕の途中まで 先はない
「ええ」
「僕が見てきましょう? 心配はないと思いますが
又従姉妹のエイルの事も気になりますから・・」
「でも リアン殿は 義手の調整が・・」
「まだ 大丈夫ですよ 姫」
彼の後ろ姿を見送りながら
アルテシア姫は思った
・・・リアン殿 まだエイルの事を想ってるみたい?
又従姉妹か・・・
まあ 無理もないか エイルの為に 元敵の国(黒の国)へ
地位を捨ててまで 大使の名目で 追いかけてきたのですもの




