愛する人を料理する?・・2
・・・・・
「あ・・」と言って
アカアカ・・魚に変身したエイルを見て
アーシュの一言
どきどき・・
「今 アーシュ全然気がつく気配ないし
ダメかな
でも・でも・もしかして
もしかして!
このまま刺身のカルパッチヨになるのはイヤーー!」
うぅぅ・・涙
「大丈夫かな・今度こそ気がつくかな?」
どきどき
「・・・やっぱりスープの煮込みも
捨てがたいよな」
と・・しみじみと一言のアーシュ
「あ・・やっぱり」(涙;)とエイル
「さてと!じゃあ料理始めるから
調理場を案内してくれ・・」とケンタウロス達に声をかけるアーシュ
うん!うん!とうなずくケンタウロスご一同様
「!・そうだ・荷物とってこないと・・」とアーシュ
そして・岩影に置いてあった小さめの荷物の入った皮袋に近ずく
すると・・皮袋の中のオルゴールが発 光して!
眩しい光を皮袋を透して
輝く!
そして・・赤い巨大な金魚・・アカアカもまた
その光に反応して輝く!
アカアカの中の光はゆっくりと人の姿を形どる・・
「え・・エイル・・?」
「エイルさん?ワン!☆」
透ける姿のエイル・・
金色の髪がふわふわとうねる
優しい笑顔・・左右色違いの綺麗な大きな瞳
そして 発した・その最初の言葉は・・。
「アーシュのバカ!」
涙ぐみ・うるうるとしつつ・・。
恋人?アーシュへの罵声であった
「アーシュのバカ!バカ!
ケンタウロス達との戦闘を楽しんで!趣味の料理の事で頭がいっぱいで
僕の事なんか!忘れてたでしょ!」と
号泣しながら・怒るエイル
「・・・すまない」
驚き やっとの事で絞りだすように
口を訊いてエイルに謝罪するアーシュ
えっと・・知らなかったとは言うものの
お魚に変身したエイルさんに
散々・刺身だのカルパッチヨにする・・って嬉しそうに目の前で
言ってたもの・・ワンワン
そりゃエイルさん
気がついてくれないし
泣くよねワンワン
キョトンとするレグルスさんはじめ
ケンタウロスの皆様方
「お前・・頭でも・うったのか?
何 魚に謝ってる?」
「あ!」
「あ・はい ワン子にもエイルさんの姿が見れますワン!」
「エイルさん・・可愛い少女の姿が見れますか?ワン」
首を振るケンタウロスさん達
なんか・まずいかもワン
「その幻の超・超・貴重な絶品のお魚
アカアカは渡さないという気か!お前!」
と声に少し怒りを含ませる
白銀色の髪のケンタウロス
レグルス
「だから・・そこのグルルなら
幾らでも料理してやるよ」
とため息まじりのアーシュさん
「許されると思うのか!
絶品!アカアカは何が何でも!
いただく!」
「アーシュさん・・ワン」
気弱げにオロオロしつつ ワン子はアーシュを見る
「交渉は決裂・・仕方ないな。」 とポッリ アーシュさん
魔法の呪文を静かに紡ぐ
アーシュ
先じて 風の攻撃魔法を放つケンタウロスのレグルス!
「ここは湖 フイールドは我らの味方!」レグルス




