好き勝手異世界召喚する部下(仮)に上司たちはブチ切れました。
開いてくれてありがとうございます!
神様設定でいろいろ違うと思います。
キワードにあった通りにエセ知識で挑みます。
ご了承ください。
あるところに見目麗しい女性がいました。
女性は残像を産み出すくらいの速さで書類を処理していきます。
山のように積まれた書類はみるみるうちに片付いていきます。
机に乗りきらなくて床に積み上げられた書類にも手をつけていきます。
あともう少しで終わるというところで慌てた様子の侍女がやって来ました。
「天照様!また異世界召喚が………今度はランダム100人召喚です!」
侍女の言葉を聞いた女性───天照様は手にあったペンをへし折りました。
「.........召喚先は...?やったのは......どこのバカ?」
ドスの効いた声と睨み一つで人を殺せそうな目、そして溢れ出る黒いオーラにその場にいる全員が冷や汗です。
気の弱い人は胃に穴が開きそうです。
何故、天照様がそんなに怒っているかと言うと至極簡単なことです。
異世界召喚が原因なのです。
異世界召喚とは自分が管理している世界の人を他の世界に送る若しくは渡す行為です。
この行為をやる者は滅多におりません。
そもそも異世界召喚は自分の世界のバランスが乱れたときの最終措置です。
比較的裕福で余裕がある世界に協力してもらいできることです。
異世界召喚をする場合、両世界の最高神の許可が必要です。
そうでないと逆にバランスが崩れてしまいます。
しかし、近年の日本では無許可の異世界召喚が続出しています。違法です。真っ黒です。
日本の最高神である天照様の監督責任です。
天照様は日本の神様。日本人のようにそこのところは徹底しておりましたが被害は続出しており、ギリギリと痛い頭を抱え部下たちの後始末に追われていました。
そして後始末と平行するように通常業務もやっていました。ハードスケジュールです。
そこに無許可異世界召喚ランダム100人です。
切れない方がおかしいです。
天照様はよく持ちこたえた方だと思います。
ちなみにどれくらい切れているかと言うと
「失礼しmッ...ヒィッ!!」
不幸にもちょうど来てしまった侍女さん(その2)が悲鳴をあげてしまうほど切れています。威圧感ハンパないです。
「す、すぐに調べます!!」
天照様のマジギレを目の当たりにした侍女たちは蜘蛛の子を散らすように調べに行きました。
残っているのは天照様と様子を見に来た月詠様、そして顔面蒼白の不幸な侍女さんです。
「あぁ、ごめんなさいね...何かあったの?」
天照様はそれはそれは綺麗な営業スマイルを浮かべ、侍女さんに話しかけます。
侍女さんは怯えます。
月詠様はそんな侍女さんに憐れみの目を向けます。
「は、はい!い、伊邪那美様がお怒りです!今、こち」
「天照!!」
侍女さんの言葉を遮るように天照様に負けず劣らず美しい女性───伊邪那美様がやって来ました。
その顔には怒りを湛えていらっしゃいます。
「貴女、また異世界召喚したの!?何度言えば分かるの!!100人もやるなんて...バランスが崩れるじゃない!!もう限界よ!!」
伊邪那美様の怒りに侍女さんはガタガタ震えています。
月詠様はそんな侍女さんに合掌します。
.......それより伊邪那美様も我慢していたんですね。
「いいえ、お母様。それは違います。私、この方一度も召喚の許可を出していません。しかし、私の監督責任であることは事実。なのでこれからその不届き者を断罪しに行こうと思っていたのですが......ご一緒に行きますか?」
天照様は完璧すぎる笑顔で伊邪那美様は怒りを浮かべた笑顔。
正直言って怖すぎです。憐れな侍女さんはもう気絶してしまいそうです。
「まぁ、そうなの?確かに今ここで叫んでも、力を行使しても召喚された方はもう戻らないですしね...。再発防止が一番堅実的ね...分かったわ。行きましょう」
伊邪那美様は取り敢えず怒りを鎮めてくれました。
何時、侍女が倒れるか。日本に影響を及ぼすかハラハラと見守っていた月詠様はホッとしました。
月詠様はよく日本を観察している身なので伊邪那美様の怒りが原因で起きた災害の甚大さを知っています。
見る度に日本の皆さんに申し訳ないと謝っていますからね。(心の中で)
「調べがつきました!!最下神が一人、ズグです!!」
侍女(その3)の言葉に心当たりがあったのか天照様は深いため息をつきました。
「やはりあのクズでしたか......行きましょう、お母様」
「ええ、罪人には断罪を...フフ」
この日、天照様と伊邪那美様が黒い笑みを浮かべ歩いていたのを見た神々と侍女たちはあまりの恐ろしさに震え上がりました。
そしてこの日をこう呼ぶのです。
『無慈悲なる行進』と
続きは未定です。
近々?出すと思います。
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