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2.契約解除

 2003年3月、全社員が急に呼び集められ(といっても30人ほどだが)、給与体系を変更するという通達が出された。我々社員にとって明らかに不利益変更だった。それまでにも不満が溜まっていたこともあり、労働基準監督署に相談したり、自分でいろいろ調べたりもした。やはりこれは何か行動を起こさないと向こうのいいようにやられてしまうと思い、会長宛に質問書を作って部長を通じて手渡し、会長との面談を申し入れたが断られた。それが3月20日頃のことだった。


 ちょうどその頃、あるコンテンツに不具合が発生し、ユーザーからのクレームが相次いだ。自分はそのコンテンツの直接の担当ではなかったが、もともと不具合の多いコンテンツだったため、その前月に技術陣でコンテンツの修正と検証を行っていた。その時に担当した自分を含め3人は会社から処分を受けた。不具合自体は自分の責任の範疇ではなかったが、自分は戒告ということで始末書を書くように言われた。しかし、その直前にこちらの面談を断られたこともあり、また、処分を下した会長が今回の経緯をどこまで知っているか疑問もあったため、始末書を提出する前にもう一度、会長と会わせるよう求めた。


 しかし、部長と社長からは始末書の不提出等を理由に1ヵ月後の契約解除を通告された。会社に楯突いた以上、最悪そういうケースも考えてはいたが、いくらなんでも早すぎるだろう、というのが率直な印象だった。それに、なんで解雇じゃなくて契約解除なのか、と疑問に思ったが、その答えは数日後にわかることになる。


 その後、やっと会長との面談が叶い、今回の件は担当者全員の連帯責任であること、始末書を出せば契約解除はしないとのことだったので、ここでこれ以上逆らっても仕方ないと思い、始末書は提出した。しかし、その数日後、再び社長に呼び出され、自分が契約社員であること、4月からの10%減給及び4月末限りで契約解除することを改めて通告された。


 つまり、お前は正社員じゃなくて契約社員だから解雇じゃなくて契約解除だということらしい。もちろん、その時までこちらは正社員だと思っていたし(当然、求人も正社員募集だった)、いきなりそのやり方はないだろう。怒りを通り越して呆れた気分だった。とりあえずこちらも打てる手は打っておこうと、その日のうちに東京都労働局へ電話して相談することにした。


 労使間の紛争について、都道府県労働局がその解決に向けて行うアクションとしては、「都道府県労働局長の助言・指導」と「紛争調整委員会による斡旋(あっせん)」があるが、斡旋に関しては労使双方の同意がなければできないとのことだった。会社側の同意が取れるとは到底思えなかったので、結局、東京都労働局長の助言・指導を受けることにした。

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