第8章:お昼休みの終末論 上
お昼休みが始まった、僕は中庭に周囲を確かめた後で、僕がいつも座ってるベンチで腰を下ろしてた。
「ああ、よかった、よかった」
よかった、ベンチが空いていて、誰も座ってないことが実に幸せだ。
今日もパンクしそうな頭をお弁当で癒すとするか。
僕は大きな息を吐いて、何気なく下を見て、そこに後ろから照らされてる太陽光のせいで僕の影ができてる。
身長が伸びたかどうかを疑問に思うと、そこにあった僕のカバンを手に取った。
勝手に一人でエキサイトのテンションでカバンのジッパーをスムーズに開けて、喉が渇いたから少しでも水飲みたくなった、まず生温い水ボトルから飲むことにした。
別に夏でもない、暑いでもないし、ただ飲みたくなった。
「は、春にしてもいい風だ」
そうして、お母ちゃんにサービスされた弁当箱を手に取った。
食べ物をデリケートなままで口に運ぶ、相変わらず大根の味がうまいな、これは僕の勝利だ、野菜を一口で食ってる劣等生はこの学校にほぼいないぞ。
何でも経験という言葉がある、それなのになんで、何でも勝負という言葉がないの?
その理由は、勝負が始まる前に勝者は僕に決まってるじゃないか、面倒な委員長の役割から開放されてないけど。
僕が勝者って完全に被害妄想に決まってる、今はそんな気分なのでしかたがない。
僕は弁当を食べ終わると、ベンチをまるで我がベッドとして使って、睡眠ポジーションを取って目を安らかに閉じた。
脳疲労を避けるためにも、体が勝手に重くなっていく。
疲れた、最近の出来事と物事を考えすぎたかもしれない、結局はいつも通り結果オーライなのに。
でも結果を予兆できたら苦労しない。
「いいな、星が見えそう、目が閉じてるのに」
こんな穏やかな人生をずっと過ごすことができたらなんて幸せだな。
「...ん、りん!凛!起きろ!」
「ん、なんだ?」
まぶたが重い、太陽の眩しさに負けるぐらい、ひょっとして僕、ずっと寝てたかもしれない。
「変なやつがベンチで座っていたって噂ぐらい聞いたんだけど、それが凛とはな…」
変?僕が?どこが?
「ぼ、僕だからなによ、ややこしくていいやつだな先輩は」
「やなこった、早く起きろ」
少し僕の苦労でも分かってくれればいいのに。
「んで?よ、要件は?」
「寝言は寝て言え」
「は?さ、さっき寝てたんでしょ僕、せめて時間ぐらい教えてよ」
「あっちの時計を見ればいいじゃない?凛、それより」
そうなのか、もう放課後まで寝てたか僕… 終わりだ、恨むなら学校で溜まった疲れを恨め。
「時計を見なくていい、だ、誰もいないってことは放課後か、僕は帰るぞ。」
「いつから寝てた」
「ぼ、僕?ん、お昼休みからかな…」
「授業をサボちゃったか、先輩として見逃せないな」
「け、欠席よくないって分かってる、み、見逃せ」
「最近の後輩たちは頭おかしな連中ばっかりだ、正直うんざりってレベルだ」
「か、かっこいいセリフを言い放って、そ、それで何が言いたい」
桜井先輩は無言のままで僕を怖い目で見た。
「や、やっぱり先輩も変人だから、ま、また今度」
僕より頭おかしいのは狂的な病気を抱える狂人だけだ、そんな地域の変人とはあまり関わらないことにしてるんだ。
今度は来ないかもしれない、そう心から願うとベンチから立つ。
「待ってよ、変人呼ばわりをしてる後輩見逃すとでもおもってるの?」
いつからいたんだ、桜井先輩の彼女。
「後輩の委員長の目を見れば判る、今は確かにこう思ってたんだろ?先輩の彼女って」
「よ、よくもそんなことを冷静で言うんだ、そ、そんなこと全く考えてないから」
「考えてたのかよ、失望してたわ」
「きょ、強調しなくても、ぼ、僕と用事がないのなら還ることだけ」
桜井先輩はそれを見て、口を閉ざされたままにはいられなかった。
「いいから、女々しい言葉遣いになるけど、二人は今は争ってる場合とでも考えたら大間違いだ、実は凛と偶然にあって、偶然に頼みがあるんだ、だから、話聞いてくれよ、凛」
それが女々しい言葉遣いなら、この世の終わりを意外と近く感じてしまう、むしろこっちが女々しかったごめん。
「ん?わ、分かった、そ、そんなにはっきりしなくてもいい、は、話聞くから」
「最近、凛の同級生の一ノ瀬遥と出加えたことあったか?」
「な、ないよね、それが何というんだ?」
「それだ、一ノ瀬遥、誘拐されたって話しにきたんだ、いいか?」
誘拐された?んなわけがあるか、こんな学校でそんなドラマくさい出来事が起こるけないだろ。
「その目、やっぱり信じてないよね」
するどいな、桜井先輩の彼女は、残念ながらあんなに鋭いやつは嫌い。
「む、むしろ現実感湧いてこないね、な、なんの理由もなく誘拐されるだなんて、あいつなにをやらかしたんだろ」
有意義な存在だから、だから何かをやらかす必要もない、ストレス解散のために怪しいことをやってたのならそれは驚きのないことになるんだけど、でも誘拐されるくらいの悪戯をやらかすだなんて?いや、罵倒女の性格にも関わらず、そんなことしないと思う、困るよな。
「んで?な、なんで誘拐されたと思う?」
「分からない、凛は?」
どうかしてる、これ以上何を話せばいいか分からない。
「まず、一ノ瀬を助ければいいだけだろ?」
桜井先輩は戸惑った表情を浮かべた、暫く後で素顔に戻った。
「話が早くて助かる、って俺が言うとでも考えた?でも行方不明だから仕方がないことだ、これからあいつの行く先を調べることになる、だから少し、時間をくれ」
「別にいい、そ、そこまでしてくれるなら問題ないが...」
と、その瞬間。
それはまるで一瞬の出来事だった。
騒々しい音がした、その音の原因はなんなのか、目で確かめても、知らぬうちに信じられないイベントが発生された。
赤い車が中庭の塀に飛び出した、僕たちのすぐ前にブレーキを踏んで止めたらしい。
桜井先輩とその彼女は場から退けた、その車からスタイリッシュなサングラスをかっこよくかけた身長の高い見たことのない人がパッセンジャーシートから出て、こっちに向かってた。
「何者?おい、逃げろよ、凛、恵、悪い予感がする」
何処からその勇気を集めたか知らないが、桜井先輩は無意味な勇気に溢れてる。
逃げる?たしかにいい選択だけど、それじゃつまらないじゃないか。
逃げようとしてた、けどその人物はそれを許さなかったらしい、銃を向けられた。
「その場から一歩でも取れたら、お前らの汚いツラを一つ一つ撃つぞ、やってみろ、ここから逃げればお前らは命も何も無いってことだぞ」
面目もない、だが、仕方がないことだ、ここは大人しくストックホルム症候群の患者みたいに犯罪者の命令を従おう。
「だ、誰だ、てめえは?」
見知らぬ人は長い息をついた後、やっと口を開いた、派手に。
「俺の名はノエル、 数学脳得る
高校生活 孤・項・正割
GO ディスコパーティー? NO ディスコ惨事
そう実はイージー、今日寝るの三時
イージーを維持した、がいつか開示が
ノエルをノーベル、いまに得るL
孤高に成長、二度目の性徴
今度のtarget、悪夢はforget」
そして撃った。
巧宮寛です!今度は第8章のリリースが非常に遅かったといえばそうなります、本当に申し訳ないだと思うんだが、どうしてもマニュスクリプトで満足できなかったのでリライトしました。今後とも宜しく、読者のみんなさまのためにも上手く書けるようになりたいので、書き続けるしかない。ここまで読んでくれてありがとうございました!