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第3章:騒がしいお昼休みを向かう、ひねくれものの生徒たち

罵倒女は僕の前にいた。

一ノ瀬(いちのせ)(はるか)

ブルネットの女性だった、僕の登場をずっと待ってたんだろ、そいつを楽観的に見れば美少女、客観的にみれば…僕に聞くな、その罵倒女が僕の登場を待っていたのがオチなんだ。

「おい!やっと見つけたぞ!今度こそお前をぶん殴ってやる」

「さっきから声が変だよ、罵倒女、まるで男に…」

耳が悪くなったかもしれないと思ったらその瞬間。

「動くな、委員長、ぶん殴る前に動くな!」

それを意識にしながらしつこく追いかけるイザヤが廊下にいて叫んだことに気づく。

イザヤここまできたのかよ、くそっ。

「そ、それで気が済むなら絶対来なよ、さ、三下!」

最悪の場合なら僕のことを庇おうとする人がいるから、安心感を抱いて教室に入ることをしよう。

かっこいいセリフを挑戦者(チャレンジャー)に放った後、僕は教室の中に走った。

「ダメダメ委員長!イザヤとまた喧嘩なの?!」

スルースキルの高い僕にはその言葉を無効化にした。

思想(イデオロギー)衝突(クラッシュ)

この少年漫画みたいな展開のためにここまで生きてきたんだ、後ずさりなどしない。

「え、なんだい、委員長くん?」

先生が教室にいたんだ、ラッキー。

先生は僕には見覚えがない怪しい、トラブル的な内容ありそうな雑誌を手に持っていた、もはやシビアな現実逃避ではないか、どんな厳しい現実から逃げてるだろうか、大人の世界は怖いもんな。

先生は慌ててその雑誌をまっすぐに机の中のドロワーに隠していたんだ。

「まだお昼休みが始まったばっかりなんだいー」

「黙れ、黙れ、黙れ!」

先生は驚いてて適当に首をイザヤの方向に振った。

怒りの勢いで超絶を得たその超絶さを叫びに突っ込んでイザヤが教室に入った。

神様、今更理不尽なことだけどどうしてもお助けください…

僕は教室の隅で座り込んだ。

その途端僕は数々の神様に祈り始めた。

イザヤはなんでこんなに怒っているんだろう、それより教室を後するならいつがいいかな、観音(かんのん)さま…

「ん?お昼休みはまだ終わってないのだい、熱心さに感謝をするんだい、ただし授業までは時間があるんだい」

「だいだいうるさいぞ、先生に用はねぇ、用はその卑怯な委員長とあるんだぞ」

先生の教室なんだけど?

「ごゆっくりとどうぞ、用あるのなら教室の外でその用をやればいいんだい、ほら委員長くん、君もなんだい」

先生は相変わらず落ち着いてるふりでそう言った、もしかして先生はイザヤのそんなとこにもう慣れてるのか?

教室からこっそり抜け出した所罵倒女の声が教室に響いた。

「委員長?私に用あるんでしょう」

ん?あったっけ?でもビックリだな、これぞチャンスだ!

「あ、あったよね!じゃあ先生とその暴力団の一員、またな!」

残念ながらその時僕はイザヤに胸倉を掴まれたんだ、怒りを満ちた目で僕を睨んだ。

「か、顔近いんだよ」

ファーストキスを男にとられたくない!

「逃げると思わねぇ方がてめえのためにもなる!いい加減にしねぇとー」

「そこまでだ!委員長は私と用あるから引っ込んでてください、イザヤくん」

その言葉でイザヤは我を忘れた、怒りのあんまりで今まで罵倒女の気配を気づかれていないらしい。

「いいのか?副委員長?こいつ何も仕事やらないじゃん、俺にでも委員長譲ってくれ」

イザヤは委員長になりたいのか?これがそのいわゆる男の下心かな?

「い、委員長を譲る?な、なんで僕がそれを譲らないと?」

「お前は委員長にふさわしくなんてねぇ、思ったことも一度もねぇ、さっさとそれを譲ってくれればいいんじゃねぇ?」

「せ、せめて理由を」

「言うわけないだろ」

「あのね、イザヤさっきからボツボツと言ってるんだけど、本当は理由を言わなければ、なんで譲る必要があるか分からなくて」

「理由は...それは…」

「い、言わないかな?」

「それは、委員長になったらモテモテじゃないか?誰でもなりたいんだろよ!委員長に!」

うわー、説得力なしで、やはり男の下心はこんなもんだな...

クズのパターンこれ、やっぱ時間の無駄だったわ。

「もういい、疲れた、任せたぞ罵倒女」

「誰が罵倒女だよ!ちゃんと名前あるから!」

その瞬間チャイムが鳴った、僕たちのドラマ芝居に巻き込まれた今まで黙った先生は不要なほどに息を吐いた。



家帰りの直前



僕は次のシーンへと飛び込もうとしていたが、罵倒女に引っ張られたまま、僕はまたすぐに叱られる。

残念ながら、僕を求めている人はお前だけじゃないぞ。

「次はちゃんと自分の用事を片付けなさい、ダメダメ委員長」

「うん」

明日の僕が元気でいると心の中でそう祈る。

副委員長の罵倒女による()()()()()()()()説教が終わった後で、僕はやっと一息をつくことができた。



翌日



やっと金曜日だった。同時に学校の日でもあった。

朝練を終わったあと無事で学校の教室についた。

昨日の美少後輩との約束忘れた、最低だな僕、彼女できなくなったらどうするんだよ。

「すうぅ…………はぁぁああああああああああああああああア!ー……」

深呼吸は叫びと変わった。

今日の僕の目は死んでいる、何故なんだろう、昨日のことで無意識に悩んでたかもしれない。

たくさん悩んでたよ、結局人間の僕は授業の時に3つの俳句をプレゼントしたんだけど、大失敗に終わってしまった。恥ずかしくって死にそうなぐらいだ。

罵倒女にさえも叱られた、それが当たり前に感じたけど。


「やってることがやるべきことと大分違ってるんだからな!」

などなどと決め台詞を吐いた罵倒女。

「い、一度で言ったらそれで充分だろう?何度も繰り返すなよ」

「お前が一度でそれを分かったら苦労しない!」

この人といたら洒落にならない、疲れるだけと最近気付いたこと。

それが昨日の放課後の話の一部だった。



「ダメダメ委員長よ、今日もお疲れ様」

「うるさい、お、お前結局逃げたんだろ、一緒にやるだと言ったのに」

「だから、一緒にでやったんだ、約束も守った、残りはただダメダメ委員長にやらせたかった、信じてたんだから」

「信じるかどうかの話どころから、け、結局逃げたんだろお前!」

「そこの委員長と副委員長、授業の邪魔しないでくれる?」

国語を教える先生、相変わらずのクールビューティ、先生的の年齢差がなかったらそう思えたけど。

「ちょっとトイレ!」

罵倒女は教室を出てやがった。

失敗だ、いつもの恥ずかしさも伴う大失敗だ。

だけどそれはそれこれはこれ。

不安定な僕の心が悲しそうな雰囲気を作りたがって、僕だけの空気を乱れそうとしてる。

クラスは僕の気持ち知らないだろう、知ってもらいと思ったこともない。

僕にとってこのクラスはフィクションより以下の存在。

噓だけど、どうしても気になるこのクラス。

僕はもう自分が何をすればいいか分からなくなった、ただぼっと窓の外を見ながら思う存分に考えた。

あそこに叫んでる、笑ってる生徒が大勢にいた、まるでこの世のこと何も知らないように自分の楽しいことをしてたんだ。

そしたらよりにも早く僕のお昼休みが訪れた。



金曜日のお昼休み



「やり直したい、い、今すぐやり直したい」

「やり直せばいい?」

優しくしてくれそうな女にそう言われた、え、誰?

彼女は勝手に僕の隣に座ってきた。

「一年生Bグループのダメダメ委員長先輩のせいだと思わないんです、委員長先輩は自分らしく自分を表現したいんだって、私は思います」

よくも後輩がそのあだ名を知ってる、誰から聞いたんだんだろ。

そうだっけ言ってなかったっけ、実は僕は二年生Bグループだ、頭の良さにも自信あるんだ。

「た、多分ね、どうしたいきなり?ぼ、僕は委員長やめればそれだけでいいんだろ?」

「なんで一年生の後輩が僕二年生を手伝うだなんて、先輩として恥ずかしいんだ。」

「む、無理だよ、だってお前が一年生」

「なら影からでもいいんです?」

「け、敬語はいいから」

「私さ、クラスの委員長になりたかったんだけど、他の女の子私よりモテモテだったんです」

僕は黙ったまま彼女のぬか喜びを与える言葉とその緩らかな話に耳を貸した。

「やめたら大変、私手伝わせてもいい?委員長はもちろん仕事を全部で一人やらなくていい、つらいとこは私がやればいい、どう?」

敬語やめてくれてありがとう。

「さ、最近さ、副委員長をやってる罵倒女も大変そうだな」

「罵倒何?」

「な、何もないんだよ、分かったから後輩がそんなにやりたいのなら、い、いいだと言わざわるをえない」

「いいの?」

「べ、別にいいから、我慢できる限りにな」

「やった!」

便利な後輩(おもちゃ)を見つけた、励んでる言葉がうれしく感じた。

「うん、じゃあ後で、友達と今から約束してるから、放課後学校前で待ってるよ。あそこでゆっくりと話そう」

笑顔で手を振り返してた僕と後輩。

あ~! 名前聞くの忘れた!

罵倒女の正反対、しかも美少女、美少女を上書きする美少女、デートだったらいいな。

僕は呆然として、甘い考えが頭をよぎった。

「やばい、こんなの、いけない」

人を避けるのが上手だったのに、今日の僕はどうしたんだろ。

あまり話しかける言葉が浮かんでこなかった。

副委員長の罵倒女はどこかな、あいつだったら僕の代わりにもっとうまく喋ったことができたんだろう。



お昼休み



帰宅部の僕たちさえもたまに悩むねー。

「いた!」

「ん?き、昨日の…」

「昨日は本当にごめん、約束あったね?完全に忘れたよ」

「いや、こ、こちらこそ」

僕も忘れただなんて言えないんでしょう。

言えない、特に美少女後輩の前に。


いきなり数人生徒が騒いでることに気づく。

イザヤ、神崎、そして年下に見える女性(年下はひと目でわかる性質で)。

「先輩2人で…暴行ですか?」

「とぼけんなよ、てめえよくわかってんだろ」

「意味分かりません、どいてくれないですか、私はこう見えても忙しいんですけど」

「てめえは忙しくなんてねぇ、そうだよね、神崎?」

「こいつには予定はないんだろ、一年生の優等生なら苦労一切しない、あの一ノ瀬を見れば宿題いつもクラスメートの誰よりも早く提出する、そんな優等生の外向的な性格とてもいいねー暇すぎて羨ましいわ」

「ええ、神崎の言う通りだぜ、考えにも及ばねぇ」

だけどイザヤはそれだけでやむを得なかった。

「しかしなーお前らに馬鹿されてるばっかりだぞ、そのせいで苦労ばっかりしてるんだぞ?廊下を歩いてるだけで何故だか知らねぇが、ニヤニヤのドヤ顔の生徒たちばっかり歩き回っている、教室の窓から生徒にあざ笑うかのように、全然仲良くしてくれない、この優しい先輩が理由を聞いても大丈夫なんだろ?」

僕の隣にいた美少女後輩は困りそうな目で乱れた会話を見守った。

「辛そうな顔してるね」

美少女の後輩は同級生の心配をしてるんだろ。

「ほ、本音じゃないかもしれないけど」

どうでもよかったと思った僕は集中を切らすことなく、会話を見張り続けた。

「ねぇあんた、もはや理由教えてくれない、チャイムまでそんなに長くないからぁ」

「申し訳ありません、私は何も知りません、一年生がムカつくならその方たちと相談したほうがいいんだと思います、私はこれで…」

「勝手に決めつけんなよ、イザヤくんも知ってるんだろ、一年生のそのひねくれもの集まり、あいつらやばい連中ばっか」

一年生?やばい連中?なにそれ、被害妄想があまり強くて頭が会話の流れと追い付けない。

「おい、声が大きいぞ、連中の注意を引かれるかもしれんぞ、神崎さ、後輩を連れて、別の場所に移ろうぜ」


「私のクラスの委員長よ」

「今更言うのか、で、でも大変そうだね、一年生は」

「急ごう」

「ぼ、僕よりスルースキル高くね?」

私は名前も知らないその後輩に引っ張られた。

「お、おい待って!ちくしょう!ぼ、僕のお昼休みがぁ!」

「母ちゃんの弁当を食う時間もくれないのかよ!」

「しー、お静かに!先輩!」

「あいつ、二年生Aグループの律か、クール系の先輩」

「詳しいね、ま、前に見かけたことがあるような気がするんだけど、ち、超絶イケメンハイスペックという大袈裟な褒め言葉も聞いたことあるんだっけ」

「一年生にでも人気だよ、あの成績優秀、運動神経抜群の先輩は」

「律は二年生Aグループなんだよな?大したもんだねー」

吃ることもなく興味なさげにそう言った僕。


「何だ、俺の最愛の後輩あまり怖がらないでよー、あのマネされたどうなるんだと思う?愚かなBグループどもめ」

「イザヤさ、お前が二年生Bグループの委員長になれと言っただろ、何故そこを怠る?」

律は一瞬でイザヤの太陽神経叢を拳でパンチした、醜い速さで。

「あああ、いてて!ごめんって、いてて、明日でも委員長と話すから、今回だけを許してくれ」

イザヤは自分をかばおうとしていたんだけど、その下手な戦いぶりがむしろ無駄だった、鈍すぎるだった。

イザヤはすごく苦しんでいた、地に落ちそうだったその時。

もう一発食らった。

律は今度顔のあたりを狙ったらしい、イザヤの顔を慈悲なく拳で叩いた。その刺激とインパクトはあまりにも強烈だった。全然勝負にはならなかった。

律はまったく満足しなかった、弱い相手を倒すのがあまり趣味ではなかった。

その顎を狙った一発だけでイザヤは無意識の混沌に落ちて失神になった。

神崎はもうこの時に律の熱狂的な行動のせいで完全に恐怖に支配された。

「な、なにをしてた、イザヤ!イザヤ!イザヤに何をしてた!ギャー!」

律は首を横に振った、まるで一瞬で僕と視線を合わせたんだ、気のせいかな。

「見ての通り、Bグループよ、可哀想な後輩にふざけたマネをするとあいつみたいに無様になるだけさ」

律は神崎の顎を手に取った、神崎は上目遣いで律の目と合わせた。

「あんなマネするんだから、痛い目に合うんだ、わかる?」

一年生Aグループの委員長は面白がっていた、そして偉そうに口を開いた。

「もう、この子ほっといてもいいんです律、変な噂話もうごめんだからなんです」

神崎の目は本物の恐怖を知ったその途端。

その時にチャイムが鳴った、律は神崎の顎を離した。

僕は振り向いたんだけど、美少女後輩はもういなかった。

僕はここからすぐ離れたいんだけど…

「何見てんだ」

律は急に僕の目の前にいた。

「ひぃ!」

僕は適当に驚きの声を放った、顔を腕で隠してた。

「へ、面白い反応してるじゃん、2年生Bグループのダメダメ委員長は」

一年生Aグループの委員長は僕をそうやって褒めてくれて僕の前から去った。

「全部見てたんですか?」

「み、見てなかったよ」

「ならいいなんです」

知らない後輩は怪しげに下から上まで僕の体を見た。

律とその年下の委員長はおそらくそれぞれ自分たちの教室へと向かった。

僕は頬をはたいて、次の行動を決めた。

「よし、うまく誤魔化した、僕も行くとするか」

イザヤと神崎がどうなってるか僕と全く関係のない話だった。


僕は教室で手伝いたい美少女後輩と一年生Aグループの委員長のことを振り返った。

「やばいぞこれ、ぼ、僕はやばいことに巻き込まれたかもしれない」

「委員長くん、何かクラスに言いたいことはあるんだい?明白に言えるのだい」

声に出たのは申し訳ないけど、つい最近思ってるんだけど、先生なんかうるさいぞ。

クラスは笑った、でも空気は相変わらず苦い、一秒の楽さえも与えられない。

次はどうなるなのかな、放課後あの美少女後輩と会わなければとならない、事情がどうしても気になる、色んなこと聞きたい。

クラス争いって本当かな?それはないよな、平和が一番。

僕は頭の中で状態を把握できるように整理してみた、そしたら考えが整った。

気になる点は三つだった:

1.イザヤはなんで委員長にならなければとならない?


2.律と共にいた後輩は一体誰なんだろう?


3.僕はダメダメ委員長から策士委員長にならなければとならないのか?


うん、これでよろしいでしょうか。

放課後で美少女の後輩に全部吐き出させてやる、絶対にだ。

こんにちは!後書きはいつも明るくすべき!巧宮寛です!今度は楽しかったか?第3章は楽しかったかい?長くて申し訳ございませんでした。むしろここまで読んでくれてありがとうございました!読者のみんなに感謝を!

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