不幸の連鎖
【 そしてそれは突然の 】
母が流行りのウィルスに感染した。
80歳になり日頃から体調の悪さを訴える回数が増えていた。
具合が悪いというので受付可能な病院に連れて行ったら陽性だった。
幸い熱は酷くなく取り合えず暫く自宅で安静にと様子を見るように言われた。
運命の日
今日も今日とて夜中にまでいつもの吹かし音がバリバリと周囲に響いている。
木曜日で奴のスタンドは休みのシフトか?
さらに何処からともなく重低音の音楽が深夜も響いている
耳障りで寝付けなかった。
我慢できない時付けていた防音ヘッドホンを装着して寝付いた。
この頃はちょっとしたバイクの吹かし音でも動悸と吐き気を感じ気分が悪くなるほどだった。
翌日、昼頃になって目を覚ました。
妙に静かだ。
自室の部屋から出るとまだ廊下のカーテンが開いていない
嫌な予感がして母の寝室へと行った。
母は布団からやや這い出るような感じの状態でそのまま冷たくなっていた。
ドアには枕や時計が投げつけられた跡があった。
おそらく病気が急激に悪化したので私を必死で呼ぼうとしたのだと思う。
(苦しかったのだろうな。。。)
自室と母の寝室は家の対角にあり離れているが普通はドアを叩けば聞こえるほどの距離だ。
その日私は防音ヘッドホンをして寝ていた。。。
気付かなかったんだ。
愕然と立ち尽くした。
悲しいという感情はあるが
無気力でそれ以上の感情が出てこない。
多分私ももう壊れているんだと思う。私が悪い。。。自分を責めた。
掛かり付け医に電話して死亡診断者を書いてもらい妹へも電話して
葬儀の準備した
父の時の経験もあった。。。淡々と進めて終わった。
ぽっかりと心の中が空っぽになった。
仕事をしていれば取り合えず忙しくすれば悲しみは時間が癒すものなのだろうが
今はただ家にいるだけの私だ。どうする事も出来なかった後悔が頭に押し寄せる
結局、父にも母にも孫を抱かせる事も安心させる事も出来なかった。
妹の子供は両親の孫ではあるが姓も違う嫁ぎ先の子供という事に変わりはない。
会社員時代は心情的に、むしろ結婚しない事、子孫を残さない事がこの社会に対する復讐だと
自分に言い聞かせていた。
独身を貫いてきたが実際、両親が無くなって、いざ一人ぼっちになるとくるものがある。
ほんと・・・ご先祖様に申し訳ない。。。
ーーーーー何故?
そういう疑問と問いかけが自分の中でただ静かに嵐のように吹き荒れる。




