学校
ここは地球、日本、東京都の東尾中学校。
なんで僕が中学校なんてところに通わないといけないんだ。今日も教室は騒がしい。なんの話をしているんだろう。
「…ねえねえ、キラ?」
あれ、返事がない。キラは?
「……キラっ⁉︎」
キラがいじめられてる。これはどうしよう。
『困っている者を助けよ』
え…。でも、ペンダントの御告げだから聞くしかないか。そもそもキラは助けるつもりだしね。
「キラを、離しましょうか」
意外と簡単に離すじゃん。…ん?態度が変わった。なんなんだこいつら。
「なに、お前喧嘩売ってんの」
こいつがリーダーか。ちょっとやればすぐ片付きそうだな。
「麗㮈、頼んだ」
聞こえたらまずいな。こいつらの標的になりかねない。なるべく小声で言ったつもりだが。
「おっ、お友達さんがお困りですか、これは助けないとですね、なるほどです」
麗㮈がリーダーをやってくれる。その隙にキラを助け出そう。
「キラっ!」
これで麗㮈が狙いやすいだろう。
「セイラあ…」
泣かされたのか。かわいそうに。
「お前さあ、いつも喧嘩売ってくるよな」
なんなんだこのリーダー。
「でも毎回負けてるのそっちじゃん」
「…うぐっ」
図星か、弱いな。
「この隙に逃げるよ」
キラ、大丈夫か?
「うん…」
うんって言ったよな、もう走り出したから遅いだろうけど。あとは麗㮈とリュウとハイルがどうにかするだろう。
「秘密の場所でどう?」
キラの顔が明るくなった。よし、決めた。
「あ、セイラ居たっ」
お、この声は麗㮈とリュウとハイルだな。
「ここなら大丈夫。キラ、怪我はない?」
走らせちゃったなあ。大丈夫かな。
「私は大丈夫!みんなは?」
よかった…。
「僕も大丈夫だよ」
「私たちも大丈夫ですよー!」
疲れた…。いつまでもここにいる訳にはいかないよな。
「僕の家まで行きたいけどどうやったら行けると思う?」
無茶な質問だな、これは。
「あ、セイラのペンダントが…」
え、なに、聞こえない。
「ううっ…」
頭痛い…。地面が歪んでるような…。