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食べ物で遊んではいけません。  作者: 九重センジ
第一章・デニス王国
2/14

はじめにお読みください

転成した時点での俺の所持品は、

粗末な服(さっきまでパジャマ着てたのに)、銀貨15枚と金貨5枚、アイテムボックスと書かれた巾着袋、それから遊園地で配られるパンフレットのような冊子が一冊。日本語で書かれている。


「『冒険に出る前に』?」


とりあえず読んでみる事にした。


『〜冒険に出る前に・基礎編〜


+はじめに+

あなたにはある目的を達成する為魔法世界クランへ転成して頂きました。以下に必要事項をまとめてあるのでお読みください。



+冒険の目的は?+

あなたに課せられた使命は、「凶星」の討伐。

先日、近い将来魔王として君臨し、世界全体を滅亡させる存在「凶星」がこの世界に出現しました。もし凶星が魔王になってしまえばたとえ勇者でも打倒は不可能とされています。ですから、力のない今のうちに探し出して抹殺して頂きたいのです。



+凶星について+

未来予知でしか情報が入らないので、こちらでも現在の居場所、素性は把握できていません。

現在判明している凶星の特徴は、

○人間族

○闇・光属性の最上級魔法を使うあるいはその資質を持つ

この2つです。

凶星は外見が普通の人間と大差ない上に、本人にも凶星としての自覚が無いので捜索は困難を極めるでしょう。

凶星はいつ魔王になってもおかしくないです。なるべく早急に凶星の殺害をお願いいたします。


+言語知識+

この世界ではあなたの元いた世界

「科学世界アース」のどの言語も使われていないので、読了時にこの世界の言語知識を付与します。


注!安全のため、この冊子は読了後消去されます』


へ?と思った時には、既に手元に冊子は存在しなかった。ずっとパンフレットを眺めていたのにだ。もしやと思いアイテムボックスの中も確認したがそれらしきものは見つからない。さすがは魔法だ。


……などと感心している場合ではない。いつ魔王になるか分からない以上、のんびりはできない。


でも魔法が使えないのはなぁ…てな感じで悶々と悩んでいた俺に、アイデアの神様が微笑んでくれた。


「そうだ!その手があったぞ!」


傍目から見ればかなりシュールな光景だろう。男が足踏みをして頭を掻き毟ったり独り言をぶつぶつと呟いたり、挙句の果てには突然叫んだりするのだから。


「王宮にはんぺんを献上すればいい!ここの人はきっとはんぺんなんざ見たことないだろうから、バカうけするに違いない!」


自称シュールな男は、足取り軽く王宮に向かっていった。

ちなみに、科学世界アースとは地球の事を指します。

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