“4年間ずっと同棲していた彼がある日、居なくなってしまいました。”
“4年間ずっと同棲していた彼がある日、居なくなってしまいました。”
・・・急だった。
ある日、4年付き合っていた彼氏が居なくなっていた。
一緒に住んでいた荷物はまだ家に残っている。
彼は自分の荷物を何一つ持って行く事無く、彼だけ居なくなって
しまったのだ!
そもそも私と付き合っていた彼が私に何一つ言わず居なくなる
ような彼氏じゃない。
彼は凄く優柔不断で、一人で何にも決まられない彼!
そんな彼が私を一人にして勝手に出て行く訳がない!
私は直ぐに、警察署に行って彼を探してもらうようにしたのだが、
警察は、“恋愛の縺れ”で彼が私に愛想をつかして出て行ったんじゃ
ないかと何度も何度も私は警察官に言われる。
でも絶対にそんな事はあり得ない!
彼は私以外の女性を好きにならないと私に誓ってくれた。
彼は凄く人見知りで、甘え下手な男性だから簡単に私以外の
女性に心を開いて着いて行くような彼じゃないのよ!
それを何度も私が警察官に話してもちゃんと聞いてくれなかった。
“結局、彼が家出をしたか? 私に愛想をつかし出て行った事で話が終わる。”
警察って? “事件性がないと真剣に探してくれないんだとココで分かった!”
だから私は必死になって彼を探したわ。
彼の家族や彼のお兄さん、彼と仲が良かった友達や職場の人からも話を
聞いて、彼を探したんだけど全く見つからない!
*
そして彼が居なくなって3年経った頃、彼がようやく見つかった
知らせを私は聞く。
・・・ただ彼は一人で居た訳じゃなかったのだ。
彼が居なくなって3年! “彼は他の女性と結婚して子供もいた!”
私は何も気づいていなかっただけだ。
きっと彼が居なくなる前から、彼は他の女性を好きになっていて、
彼が勝手に居なくなった訳じゃなく、彼の意思で居なくなった事を。
ひょっとしたら? 居なくなる前にその女性と関係を持って
彼女のお腹の中には子供がいたのかもしれない!
何故なら? 彼が私と3年ぶりに会った時、彼が奥さんと子供を
連れて来ていたからだ。
子供は2歳か3歳ぐらいに見えた。
彼はそんな人じゃないと思っていたのに、私は完全に裏切られていた!
私の彼と同棲した4年間と彼を待ち続けた3年という時間を私に返して欲しい!
私は彼の事を心から信じていたのに、、、。
“彼に費やした7年を私に返してよ!”
そんな私の気持ちも知らず、彼はニコニコしながら自分の家族を連れて
私に会いに来た。
絶対に私は彼を許さない!
『“久しぶりやな~カナ。”』
『・・・ひょっとして、結婚したの?』
『おーう! 嫁と子供や~可愛いやろ~』
『・・・急に居なくなったと想ったら? 結婚してたなんて、
そんなのおかしくない? 私の7年間返してよー!』
『・・・ひょっとしてカナ? 俺の事、待ってたんか?』
『バカ! 腹立つわ!』
『ごめんな、でも俺、今は嫁も子供もおるからアカンわ~』
『“なんで出て行くなら、私に何にも言わないのよ!”』
『ごめん、でもあの時はしかたなかってん! コイツのお腹に子供が
おってな! 俺もコイツと籍入れるんやったらバイトじゃあかんし!
正社員になれるところにコイツと一緒に引っ越ししなあかんと思って!』
『“あの時、私と彼女と二股かけてたの?”』
『違うって! それは違う!』
『その男の子、今3歳ぐらいじゃないの? 私と付き合ってた時に奥さん
と付き合ってた可能性が高いじゃない!』
『俺な! カナの事、本気で大事に想っててん、そんな二股なんか。』
『“じゃあー奥さんに聞くけど? 彼に当時、付き合ってた彼女がいる
事知ってた?”』
『知ってたよ、この人! 何にも云わんかったけど、わたしは知ってた。』
『“やっぱり二股じゃない!”』
『すまん! 許してカナ。』
『“・・・もういいわよ、それより今は幸せなの?”』
『ああ~幸せや~』
『じゃあもういいわ! 奥さんと子供を幸せにしてあげて!』
『・・・か、カナは? お前はどうすんねん!』
『あなたが心配する必要はないわ、私は勝手に幸せになるから!』
『カナは強いな~俺は無理や~』
『もういいって、奥さんと子供を連れて家に帰ったら。』
『ああ~カナも幸せにな~』
『うん。』
・・・彼が居ない7年間。
私はずっと彼に何があったのか心配で眠れない日々もあったけど?
あんなに幸せそうな彼を見たら? もうそれ以上何も言えなかった。
凄い腹も立ってたし、ムカついてもいたけど?
彼の奥さんや子供は何にも関係ないと思うし!
“悪いのは彼を選んだ私だ!”
そう思うようになったら? なんだかスッキリした。
私も次の幸せを探そうと想える!
“彼の家族のように、私も幸せな家庭を作りたい!”
だからもう許してあげる。
ただ、奥さんや子供を悲しませるような事があったら絶対に
今度は許さないんだから!
最後まで読んでいただいてありがとうございます。