夏の終わりに公共プールでBLごっこを見た話
途中に私の落書きが、あとがきに他の方の素晴らしいイラストを載せています。
私のはどうでもいいですが他の方のは是非見てほしいです!!
こんばんは。夜空に潜む漆黒の星(★)、黒星★チーコと申します。
おいおい、久しぶりのエッセイで中二病みたいな名乗りをしてるんじゃないよ~と言うツッコミが聞こえてきそうですね。
……確かに、私はウン十年生きてるくせに永遠の中二病患者なんですが。今回はそれだけじゃないんです。
私は自画像を描く時に、人間ではなく★に目と口が付いている姿にすることがよくあります。まあ、擬人化みたいなやつですね。
今回はこのお話の途中に、ラフではありますが挿し絵のイラストをいれています。
いわゆる状況説明的なイラストなので、その中に私の姿も★として描かれているのです。
故に、このエッセイの中では★=私と思って下さいませ。
さ、随分と前置きが長くなり申し訳ありませんでした。ここから本題です。
それは昨年の話です。今年は酷い猛暑で、それに比べたら去年は大したことなかったなとか思ってしまうのですが。いかんせん昨年の★は今年がこんなクレイジーな夏になると知りませんでした。「過去一番の猛暑だ!」とか言ってましたね。
七月八月はもちろん、九月頭なんてまだメチャクチャ暑かったです。
「ママ! 暑いからプール連れてって!」
★はそう子供にせがまれてプール行ったんですよプール。市民プール的な、公共の奴。
公共のだけど一応滑り台とかありまして、子供はキャッキャと喜んでました。
……ごめんなさいホント言うと★もいい年こいて滑り台滑ってキャッキャしてました。めっちゃ楽しかったです。
で、一通り遊んだのち。
子供が泳ぎの練習をしたいから、少しだけ深め(と言っても子供も足は付く)の25Mプールに行きたいと言い出しました。
良いよ~と快諾し子供にクロールを教えてたのですが、そこでびっくりする光景に出会ったのです。
それは。男子が男子をお姫様抱っこしている場面。
私も経験があるんですが、水の中って浮力があるからどんなにひ弱でもお姫様抱っこができるんですよね。あ、経験については深くツッコまないでください。ああ、そうさ。★は浮力を借りないといけない程の重量なのさ!!
それはさておき、お姫様抱っこをしていたのは多分背格好とかからして両方が中学生男子だと思います。まあそれくらいなら男の子同士のおふざけとして無くは無いでしょう。
驚いたのは彼らがお姫様抱っこをしたまま、私たちの横を通った時に聞こえてきた台詞でした。
「可愛い子猫ちゃんだな。俺が連れてってやるぜ(※イケボ)」
!!??
★は一瞬聞き間違いをしたかと思いましたが、お姫様抱っこをしている方の男子(頭にゴーグルをつけてました)がもう一度、ハッキリとイケボで囁くのが聞こえてしまいました。
「子猫ちゃん……」
しかも、彼らの友人と思われる他の男子ふたりも「BL? BL?」と楽しそうに周りで言ってたので、これはもう聞き間違いではないのが明確です。
その時★は神に感謝しましたね。自分が腐女子ではなかったことに。だってもし腐女子だったら、我が子の前でめちゃめちゃ取り乱していたでしょうし、下手したら鼻血ブー(古い)でプールの水を赤く染めていたかもしれません。
実際の★は呆然と彼らを見送り、固まるだけですみました。BLの意味をよく知らない我が子は、何故母親が固まったのかわからず「ママー?」と不思議そうにしてましたが。
いやあ、しかし令和ってすごい時代だね! ★がリアル中学生の頃なんて周りの男子はヤンキーが大勢いて、男子の悪ふざけなんて器物損壊やら、【自主規制】や【自主規制】やら、ろくでもないものばっかりでした。
それが今や悪ふざけがBLごっこですよ。悪ふざけといっても、BLやLGBTをバカにした感じじゃなくて、ホントに爽やかなBL漫画を真似してる感じでした。(実際、彼らもスラッとしてて清潔感があったし)
うん、ヤンキーよりそっちの方がずっと平和で良いなー。★は腐女子じゃないけれど、そう言うものに理解があるって良い時代じゃないかな……と、家に帰って水着を洗いながらしみじみしちゃった★おばちゃんの夏のヒトコマでした。