手術
半年後、ずいぶん大きくなり体重もだいぶ増えた。そろそろ去勢かなぁと、病院ヘ行き相談。
「もう手術してもいい頃なので日を決めましょうか?」
「じゃあ、お願いします〜。」
「前日は夜から絶飲食をして翌朝連れてきてください。あと同意書をよく読んでサインをしてください。」
「あっ、はい〜。」読み進めていくと、手術中死亡しても責任を負いません。という文字が。もし失敗しても訴えられないのね?と少し不安を抱いたが、先生を信じるしかないわね!と意を決してサインした。
手術前日、夜ごはんが無いので、何度もミカコのそばに来ては鳴き来ては鳴きを繰り返しおねだり顔で見つめてくる。
メサイアというより、ソマリは小さい鈴を鳴らす程の鳴き声なのでよく聴かないと聞こえない。
それがソマリを愛する者たちの理由のひとつでもある。
「ごめんねぇ、明日は病院だから我慢して寝ようね〜。」
空腹だから寝れる筈もなく、ケージの中でウロウロしながら鳴き、そのうち疲れて眠った。
翌朝、病院までは大人しく連れて行かれた。
「夕方お迎えに来てください。」
休みを取っていたミカコは「あ〜夕方まで何しよう。」そう考えながら自宅に戻り、仕事のデザインを始めるも、メサイアの居ない猫部屋が静か過ぎて、大丈夫かなぁと考えるばかりで何も手につかない。この時ばかりは1日が長く感じた。
夕方、迎えに行くと、布パンツを穿いたメサイアに会う。少しぐったりのようだが、まだ麻酔が残っているらしく、元気はあるみたい。ミカコの顔を見たら、動きが活発になった。
帰宅して少し休んだら落ち着いたのか、たらふくごはん食べている。そんな姿を見て、良かった~と胸を撫で下ろした。
それからというもの、食欲が増え始め規定の量では足りなくなっていた。まっ、おねだり顔を何回もされると、1度はダメにするも次は許してごはんをあげるので、メサイアもそれを覚えてまたやる。
ついつい甘やかし、沢山あげた結果、お腹にぜい肉が。
先生曰く、術後太るのはあるあるらしい。運動も推奨された。
留守中、お腹空かしたらと思い朝、フードを多めに入れて出る。昼休みにペットカメラで確認すると器は空っぽに。マタタビ入りのぬいぐるみや鈴が入ったボールを辺りに置いてるが、全然遊ぶ気配もない。そんな毎日で体もふくよかに成長していった。
寂しそうだし何か良いのがないかなとネットショッピングで猫グッズを買い漁る。服やおもちゃはもちろん、猫の付け爪なんてのもある!もはやペットではなくなっている。今の時代、家族と言うべきなのだろうか。