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16話 戦闘にむかない

 

「今日実際アホと死闘を繰り広げてみて分かったけど俺は戦闘に向いてない」


 晩御飯をレイニーと囲みながら相談した。

 ハクアがもし最初からメガネをかけていて、本気で俺を殺すつもりだったら戦う前からゲームオーバー。

 攻撃も防衛もろくにできなかった。


「でも虎馬人形を囮に時間稼ぎとはよく思いつきましたね?」

「俺の分身がうっかり出ちゃった時、あいつが分身を攻撃しなかったら、きっと気が付かなかった」


 晩御飯は今日も美味しいが、魔王討伐なんてとても力になれそうにない自分がはずかしくなってきた。

 引きこもってかき氷の屋台でも開くべきだろうか。

 何よりメガネをかけることすら忘れていたアホに苦戦していた事実に落ち込む。


「センスが光らなければ本当に殺されていたでしょうね」

「結局あのメガネ忘れのアホは何者だったわけ?」


 詳しく話を聞いていくと、驚くべきことに奴はかつて転生者を裏切り、さらには無関係の人々までもが何人も殺されているらしい。

 俺が生きていてくれて本当に良かったと言われて腹が立った。

 今まで離れなかったくせに。大変だったんだぞと文句を言う。


「城内に侵入して来るのは完全な予想外でして……」

「何で?」

「ウルフさんの報告から城内への到達までが早すぎました」


 ハクアのスキルは影を操ったり影の中に入ったりするものあり、ワープは不可能。

 スキルでバフをかけても難しい。

 ウルフほどの俊足ならそもそも目立つ。


「確かにウルフさんと入れ替わるぐらいの速度――ん?」

「どうかなさいました?」

「ウルフさんの影に入ってたんじゃね?」

「あ」


 だとすれば話はかなり簡単。

 ウルフさんの匂いを感じた時には見失っていたにも説明が付く。

 実はウルフさんうっかりミスが多いのだろうか。


「俺に戦闘とか無理だし、もう城にもいれないかぁ」

「どんなに使えなくとも私はあなたを見捨てません。城にはいてください」

「―――あっ」


 そうだった、すごく寂しい思いをしてきたレイニーだ。

 ウルフさんも普段は町を見張らなければならないし、広いお城の中で独りぼっち。

 なにも戦えなくなったのは俺だけではなく、レイニーだって同じだった。


「出て行ったらまた彼に襲われても助けませんよ?」

「俺以外にもハクアに襲われそうなサポート特化の人とかいないの?」

「いてもバリアのスキルカードで一度ぐらいなら対処可能かと」


 なんでコイツはああいうヤバいのがいるのにバリアのスキルカードを教えてくれないんだよ。

 寝室をジメジメにしてやろうかな。

 いや、小学生みたいな仕返しをしても仕方ない。


「でもバリアのスキルカードは欲しい」

「この国では売っていません」

「流通の問題かよ」


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