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第41話

アレコレソレドレと気にしないで下さい。

グダグダ路線で突っ走ります。

「あっ!お帰りなさーい!シリウスさん」

ミレイは、帰って来たシリウスを見掛けるなり、声を掛けたのである。

「あ、ああ。ただいま。ミレイ。ちょいとお客さんだ」

「お客さん…?」

そうミレイは応えると、瞬間移動魔法による空間酔いを3人のエルフは起こしていた。

「ううぅ…また、酔った…」

「さ、さすがの俺も…」

エリオスは勿論のことだが、精霊魔法の使い手であるレイオスでさえ、空間酔いを起こしてしまったのである。

「…………………………………………………」

その中から年長のネイサスも黙っているものの、顔色は悪いようだ。

「だ、大丈夫か?」

「あ、ああ。す、すまない。じゃなかった。すみません」

「いや。別に俺は、言葉遣いなんてどうだっていいんだけど、空間酔い…大丈夫か?一言、掛けておくんだったな」

乗り物酔いに効くかどうか分からない、酔い止め薬を服用してから行くべきだったかとシリウスは思いながら言ったのである。

「そ、そうか。その気遣いだけで十分だ。ん?シリウス殿、人間と一緒に住んでいるのか?」

「そうだけど…?」

「そうか…。また、魔王が復活したと風の噂で聞いていたが、悪い魔王じゃないようだな」

「それにその更に上の大魔王…だからじゃない?ネイサス兄さん」

今までの魔王は、大魔王の下に就く魔王だったからこそ、世界は荒れに荒れていたと伝承では残っていることから、エリオスは何とか復活して言った。

「俺、この世界にどうこうとするつもりはないぞ?魔物中心に種族問わずにのんびりとスローライフが出来たらいいなと思っているだけだから」

「それにシリウスさんの作るご飯、すっごく美味しいよ」

「スローライフ…?ああ、失礼。俺はネイサス兄貴の弟レイオス、こっちが…」

「更に弟のエリオスです…」

まだ、空間酔いが残っているらしく、顔色はいまいちであった。

「スローライフってのは、のんびりとゆっくりと自給自足しながらの生活さ。エルフだって焦ったりギスギスした重苦しい生活は返ってしんどいだけだろ?」

「…確かに言われてみればそうだな」

大事な妹を見付けるというか助け出すために、焦って行動に移してばかりで、空回りしそうになった所をロンの村の酒場で給仕から、南東にあるレズモンド王国へと行くことを止めてくれたことを思い出しながら、ネイサスは言った。

「見付け出したい気持ちは分かるけど、何も対策しないまま突っ走るのは自殺行為と一緒だからな…」


正直、そのシェルファに協力を仰いだ所で、役に立つのかどうかも分からないのだ。

何たって5万年近く生きている訳だし、最悪の場合、失礼ながらだけど、ボケているかも知れない。


「良くルシウス兄貴から言われる。とはいえ、兄貴たちも妹のことになると、それだけになってしまうからな…」

「それだけ大事なんだな…妹のことが」

「ああ。俺たちはハイエルフの両親から生まれたシルヴァンエルフなんだけど、妹は更に確率が低い割合で生まれた女の子だから」

オマケに魔力も桁外れなのだとレイオスは、漸くと復活して言ったのである。


「とりあえず、今日の所はもう遅いしゆっくりしていけよ。今から夕飯を作るからさ」

シリウスはそう言うと、ミレイを始め更に3人のエルフは、またもや、お腹の虫が鳴いてしまったのだった。






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