第27話
とうとうエルフ中心に長々と入ります。
「すっごいね。ホントにシリウスさん…。召喚魔法で色々と出せるんだね」
色取り取りのワンピースを見ながら、ミレイは目を輝かせながら言ったのである。
「…まあな。ただ、どこから召喚されて来るのか分からないけどな」
「そんなの気にしていたら、一々とキリがないと思うけど?」
「…そうだな。そうだよな…。魔法は誰が何に使おうが気にしても意味はないか」
「そうよ。今は魔法を使う人間って殆どいないしね」
今の時代に魔法を使いこなす人って見たことも聞いたこともないミレイにとって、魔法は好奇心溢れる存在しかないのである。
そもそも、何度も彼女が言うように、彼女の故郷である、アーノルド連邦は、他国との繋がりを断っているが故に他の国々がどのような生活を送っているのか知らないという、世間離れしているだけなのだが。
それで、良く…他国との侵略は受けなかったモノだと俺は密かに思った。
まあ、平和な世界に人間同士の戦争ってのは余りないかも知れないけど。
「まあ、話はその辺に置いといて…俺はこの本を見ながらスライムを生成するとするかな」
「な、何か…すっごい分厚い本。あたしの持ってた本の何千倍もある…!」
「ただな…この本は一つ難点があるんだ」
「何?何が難点なの?シリウスさん」
「心の中で思ったことを思わない限り…自動的に執筆されないんだ。初めてこの本を開いた時、真っ白でさ…」
見ての通りで、殆ど真っ白である証拠をシリウスは見せながら言った。
「うわっ!勿体ない!せっかくと紙という資源を使ってるのに…!紙を作るだけでどんだけ時間と労力が掛かってると思ってるの…!?」
「だろう…?この世界って紙は貴重だと思うんだよなぁ…」
異世界における紙は、どこの世界でも貴重な資源だということがこちらの世界もそうなんだなと俺は思った。
ったく…魔物生成書をプレゼントとして用意した、転生女神とやらは何を考えて、俺を大魔王として転生させたのやら。
まあ、女神にどうこうと文句を言っても無駄かも知れない。
恐らくは、俺にとってもう二度と会うことが出来ない存在だから。
一方、西にある大陸の南西にある、ピュリアーツの森。
ここは、ハイエルフと共に絶滅危惧種である、シルヴァンエルフが隠れ棲む森である。
「いたか?」
ピュリアーツの森で、村長代理を務める、銀と金の髪のしたルシウスは、弟たちに聞き回っていた。
「いや。どこにもいない。一体、どこに行ったのだろうか」
「大好きな甘いデザートよりも他に何が…」
銀と赤の髪のした、マイラスは、そのままの形でデザートを残したまま、昨夜、レイオスからある話を聞いて以来、朝からずっとそわそわしていたことを思い出しながら返したのである。
「で、その肝心のレイオスは…?」
「森中をエリオスと一緒に探し回っている。あの二人は僕やクレイス兄さん、ネイサス兄さんと違って、ルシウス兄さんと同じく治療魔法と精霊魔法の使い手だから」
「…そうか。とにかくともう一度探し回るぞ」
誰よりも大事な妹を探すため、彼らは、広い森の中を探し始めたのだった。
<第30話>迄掲載したら、一時的にすみませんが、休載する予定ですので、ご了承お願いします。
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