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番外編66 魔葉

ただ、傍観しているだけだった。

周りに流されるまま、周りに合わすことしか出来なかった。

ただ、それだけの生き方が楽だったから。

誰かがイジメられていようと、ただ、傍観するだけ。

周りに合わしていたら、イジメられないことを知ったから。

だけど、それは大きな間違いだったかも知れない。

傍観は、イジメの一種だと聞かされてしまったのだから。



私の名は、道端里惠(ミチバタリエ)

ごく普通の5兄弟の真ん中として一般家庭に生まれ、流されるままに過ごしていた。

兄・姉・私・弟・妹の5人兄弟に挟まれながら、私は、日々を過ごしていた。

公務員の両親に言われるまま、ピアノも習ったし、バレエだって習っていた。

で、就職も両親に言われるまま、公務員として就職した。

趣味とかは、両親には、不要だと言われてのことだから。

だからこそ、公務員として就職を選んだのだ。

他の兄妹たちもまた、公務員として道を選んでいるから。



ドドドドドッ………!

それは、突然だった。

定時を迎えた途端、大きな地震に襲われ、気が付けば、暗闇の中に私はいた。



ここは、どこなのだろう?

という考えることも私は、既に諦めていた。

なぜならば、他にも似たような人たちがいたからだ。

どうやら、私は、さっきの地震で死んでしまったらしい。

別に後悔はしていない。

死は、誰でも迎えるのだから。



こうして、流されるままに過ごしていた私は、

『その辺に生えている木の魔葉』として、転生することになったのだ。

そう、コレもまた、人生だと思う。

だけど、その辺に生えている木は、そろそろ寿命を迎えるみたい。

転生してすぐにまた、第三の人生はやって来るのだろうと思いながら、私は、日々、変わりのない世界を魔葉として過ごしたのだった。

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