番外編19 フィルカ&フォルナ
色々と可笑しな方向性に走り気味の上に設定は食い違いが多くてすみません!
私の名前は、フィルカ。
ソルディア・カオスティック・マジフィニクッスという異世界で、魔王が降臨する度、伝説の魔法使いとして何度もこの世界に転生を繰り返し、今回で4回目の転生を双子の妹であると同時に僧侶のフォルナと共に15歳になった今、この世界に平和を灯すために勇者を探す旅に出ていた。
「お姉様。どうして魔王は私たちの世界を滅ぼそうとするのかしら?」
「それは分からないわ。魔王はこの世界を本当に憎んでいるようには見えない。ただ、前世との関係はあるかも知れないわね」
度々と転生する際、魔王の心の声は聞こえていた。
憎悪に対する心の声は、どれも前世への恨みから発しているモノだった。
だからといってこの世界を思うままにしていい訳がない。
今度こそ、平和をこの手に灯すためにこの技を授かったのだから。
例え、今回の勇者は役に立たなくても、私たちならばやれる。
魔王を倒すというイメージは既に出来ているのだから。
「ただ、今回の勇者様は役に立たないかも知れないわね」
「そうだね。何だか勇者様は魔王と同じ世界の人間から転生したのかも知れない」
私たちのように同じ世界のまま、転生を繰り返しているようには見えない心の声だったからとフィルカとフォルナは思ったのである。
魔王を一刻も倒したいという自分たちとは違うと思ったのだ。
ただ、自分のやりたいことを探しているように見えたのである。
「今は戦士アネットを探すことにしましょう」
「ええ。お姉様」
セグンドの里は、隠された里として前世の知識を元に彼女たちは、今は南東にあるとされている、セグンドの里へと向かうことにしたのだった。
そして、アレから戦士アネット、勇者ヒカルを仲間へとあっさりすると、4代目の魔王アリシア・リノベイションを何とか新たなる道として導くためにこの世界から完全に邪心の道へと落ちていた魔王を倒すことに成功したのである。
「…平和になった世界の中で生まれて来る魔王。大丈夫かしら」
「…きっと大丈夫と信じましょう。あの魔王は私たちとは感じられない何かを感じたわ」
心の声がダダ漏れの上にやはりと今までの魔王と同じ世界から転生とはいえ、何か違うと彼女たちは悟ると、平和になった世界では魔法は不要だと感じながら、偽りの発音を記した魔導書の執筆を始めたのだった。