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番外編13 西園寺百合亜

番外編は基本的に似たような話になりがちなので、ご了承お願い致します。

後、少し成人向けの描写がありますので、苦手の方はご遠慮下さい。

私は、名門貴族でありながらエアスト王国の騎士として、日々、終わりの見えない魔物との戦いに出ていた。


私の名は、ユリアナ・エル・クリスフォード・アルティシア。


今、この世界は、魔王グレイズ・リノベイションによって生み出された、魔物で溢れ返っていた。

プラント、スライム、人面樹、ベビーモス、ケルベロス、キメラ、ケンタウロス、ハーピー、ミノタウロス、バハムート、クラーケン、ドラゴン…と様々な魔物が世界中で暴れ回っているのだ。



今、勇者ユウキの名の下で集った一行が魔王グレイズ・リノベイションを倒してくれると信じながら、残された者たちは、武器を扱い、魔法が使える者は魔法を扱いながら、故郷を守るために戦う術しか道が無かったから。



「戦いはまだ終わらないのか…」

私は、騎士として戦い続けながら何度言ったのだろうか。

もし、こんな戦いが無ければ。

私は、小説家として生きたい。

夢物語として、小説を書きたいのだ。

ただ、今はそれが許される時代ではないから。



「ユリアナ様。このままでは…」

「分かってる。皆、まだまだやれるか…!」

私は、自身の限界を悟りつつも、今は騎士として皆を守るためにも言ったのだ。

「は、はい。ユリアナ様」

「みんなで故郷を魔物から守りましょう!」

皆も限界を感じつつも、今は誰もが故郷を守りたい気持ちは一緒だったから。

ただ、あの時が来る迄は…。



何とか毎日のように押し寄せて来る魔物との戦いの中が漸くと終わりが見えて来たのだ。

どうやら、勇者一行は、魔王グレイズ・リノベイションを倒してくれたのだと思っていたから。



「な、何とかなったようね…」

「そ、そうですね」

ユリアナは剣を振るう力も尽き果てながら、漸くと天幕へと戻ることが出来たことから、自らの簡易ベッドへと倒れ込むようにしながら言うと、ユリアナにずっと仕えていた女騎士であるミーシャもまた、自身の天幕へと戻ることが出来たのである。



「つぅ…!」

その日の夜遅くにユリアナは、朦朧とした意識の中で目を醒ました。

「おっと目が醒めちまったか」

「何、コレから楽しいコトやろうぜ」

男たちはユリアナの身体に前乗りになりながら、彼や是やと無理矢理という形で思うままにしたのである。

「随分と溜まっていたんスねぇ…隊長」

もう意識が殆どないユリアナの身体から溢れているモノを見ながら男たちはニヤリとしながら、その場を後にしたのだった。



時を同じ頃、ミーシャもまた、

無理矢理と男たちに犯され、そのまま、息を引き取ってしまったのだ。



(ゆ、許せない………。一緒に…た、戦った仲間の筈なのに………声が…出ない…なんて…)

ユリアナの心も身体も壊され、戦いの疲労と混乱の中で生を閉じてしまったのである。






(ここは…?ミーシャ…!?)

ユリアナは、暗闇の中で彷徨っている中、ミーシャを目撃したのだ。

(ユリアナ様…!?)

(良かった…。無事だったのね…)

(う、ううん。ここ…どうやら死後の世界みたい)

(死後の世界…?)

(うん。あの後…男たちに………)

(そう。私も…されたから…)

(大丈夫。きっと…次は良い人生を送れる筈)

(…お気楽ね。ミーシャは…)

(そう?ほら…もうすぐみたい)



そして、私は第二の人生を抽選する場所で、西園寺百合亜(サイオンジユリア)という新たな生を受け、ミーシャもまた、西園寺未梨亜(サイオンジミリア)として、私の双子の妹として、ニホンという世界にある京都府という街で生まれ変わったのである。



「コレからはずっと…一緒よ。ミーシャ。いえ、未梨亜」

「ええ。ユリアナ様。いえ、お姉さま」

前世のクセはお互いにありつつ、平穏の世界で、私たちは第二の人生を歩み始めたのだった。





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