番外編3 魔草
色々と思う所は多々あるかと思いますが、アレコレソレドレと突っ込まないで下さい。
あたしの名前は、魔草だわさ。
正式名は、その辺に生えている雑草だわさ。
で、このあたしは、ただ単に生えているだけなんだわさ。
そこら中に生えているんだけど、アーノルド連邦の人間ってのは、ホントにあたしの扱いは雑だわさ。
確かに食べられないって訳じゃないんだけどさ?
普通にそのまま、生のままで食べるって無いわーだわさ。
そのまま食べると、味はないだわさ。
最もな意見なんだけど、マナが高ければだわさ?
あたしの声は聞こえる筈なんだけど、殆どマナ数値は100未満だから聞こえないんだわさ。
あたしをね?
美味しくと頂くのならね?
水でしっかり洗って乾燥してお茶にするといいんだわさ。
そうするとだわさ?
甘くて美味しいお茶になるだわさ。
何も味がない雑草だけど、乾燥するということを知らないんだわさ。
それにだわさ?
乾燥して砂糖と良く混ぜると、万能漢方薬にもなるんだわさ。
昔は乾燥して飲まれていたんだけど、今の時代は平和だからなのか、魔法なんてもう色魔道士か生活魔道士ぐらいな平和的な魔法だけしか知られてないからなのか、あたし本来の使い方は、知られていないんだわさ。
人間たちが捨てていった本をチラリと読んだんだわ。
所々と知識が偏ってるだわさ。
オマケに大半は間違ってるだわさ。
あー…このことを伝えたいんだわさ。
北方大陸に近々と大魔王が転生として生まれるらしいし、その頃には、昔のようにまた、美味しく頂けると信じているだわさ。