寝取られ系ざまぁを読むと感じる違和感についての議論~その寝取られ系ざまぁは逆恨みではないですか?~
このエッセイ書いたときは炎上覚悟で書いています。
注意書きにも書いた通り、
・なろうのざまぁ系タイトルがお好きな方
・ストレスを抱えている方
・対異性関係に問題を抱えている方
の方たちは、この小説を読むとご不快な思いをさせてしまう可能性が高いためブラウザバックを推奨します。
それでも良い、という方はこのエッセイをお楽しみください。
3/13 改稿:恋人関係が契約であるかどうかを補足
読みにくいと感じたため、整理
さて、今回は寝取られ系ざまぁについて、議論してみたいと思います。
寝取られ系ざまぁとは、今まで主人公とヒロインが一緒にいましたがぽっと出男だったり、親友に彼女を寝取られたので、見返そうとしたり復讐しようとしたり……というジャンルです。
読んで字のごとく、ですね。
なろうでもよく見かけるようになりましたが、その中に違和感がある作品がいくつかありました。それについての一般化したエッセイを今回書かせていただきました。
なお、今回主題にするのは男性主人公モノとします。のちに、婚約破棄ざまぁ系にも触れようと思います。
さて、寝取られ系ざまぁは大きく分けて、4種類に分類できます。
①主人公のハーレムヒロインでその中の一人または全員が寝取られる(ただし、結婚はしていない)
②両片思い状態だったヒロインが寝取られる(幼馴染の関係など。告白はしていない)
③恋人関係だったヒロインが寝取られる
④夫婦関係、または婚約関係だったヒロインが寝取られる
の4つです。
この4ついずれもざまぁ系の舞台として取り上げられますが、どのパターンも同じ描写かつ裏の事情は特にないと仮定すると、この中でより多くの読者に共感してもらえる復讐やざまぁはどれでしょうか?
一般的には、④が該当します。なぜでしょうか?
この中で現代での法律違反だと明確に言えるのは④だけです。もちろん世界によっては法律違反の範囲は広がりますし、状況によっては他のパターンも法律違反になりますが、本質からずれるので省きます。
逆を言えば、④以外は寝取られても基本的には正当に復讐する権利は持ちません。言い方を変えると、ざまぁするにしても、やり方次第では読者が主人公に反感を持ってしまいます。そのやり方も精々見返すぐらいでしょうか。具体的には、成りあがって元恋人にざまぁするといったようなその程度が妥当といえます。
話の結論としては以上ですが、想定される反論について議論しましょう。
なお、現代日本の法律がざまぁの正当な根拠である、と定義します。
理由として、我々の善悪の価値観は異なりますが絶対といえるのは法律です。法律を破る行為は一般に悪です。その理由は言わずもがな。
もちろん、一般に【法律に違反しないこと】⇒【問題行為ではない】という命題は偽ですが、今回はその根拠を求める議論なのでこのエッセイでは真と考えます。
つまり、倫理的に問題がある行為であっても法律に違反しないのであれば問題行為とは言えない、とします。
ちなみに、なぜ現代日本の法律か?というと寡聞ながら筆者は異世界物でも法律まで手を出した作品は多く見かけておりません。その場合、筆者の判断の軸は日本の法律になります。
--両片思いなのに、寝取られた。それは、寝取った男に復讐して良いではないか
質問に質問を返すようで恐縮ですが、そもそも両片思いの相手にどんな拘束力があるのでしょうか?
すくなくとも、両片思いであっても誰とでも付き合う権利はあります。裏切られたとは全く別の次元の話です。
--いやいや、恋人が浮気したら怒っていいでしょう!
確かに、恋人が浮気したら筆者も怒りますし、怒る権利もあります。ただし、その理由は契約の不履行、つまり恋人という契約を結んでいたにも関わらず、相手が破ったからです。
そこに、「「自分が好きだったのに」という理由は、正当ではありません|。その根拠を提示する前に、前提を確認します。
それは恋人関係において、恋人がいるのに異性と深くかかわることは問題扱いされるというものです。
つまり「恋人関係であるならば異性と深く関わることを自粛せねばならない」という暗黙の約束を口約束で結んでいることです。
小学生か中学生で習ったこととして、口約束でも契約に該当する、というのがあります。(筆者は忘れていましたが)
具体的には、口で~を購入します、といってそれが承諾されると契約が成立した、といえます。
では、この理論が恋人関係成立にも該当するでしょうか?これに関しては難しい所です。
筆者は法律関係に明るくないため不明瞭です。が、あえて飛ばします。この議論は、次の議題である程度暗示されるからです。
では自分が一方的に相手を愛して、相手が冷めていた場合。この時に相手が浮気していたとします。
この場合、恋人という関係を消化していないなら相手に不誠実だという権利はあります。
なぜなら、自分は恋人関係に一方的に縛られているのに相手は恋人関係から外れているからです。
つまり、自分は約束を守っているにもかかわらず、相手は約束を守っていないからです。そりゃ腹立ちますね。
しかし、怒る根拠はそこです。「裏切られた」という感情は、相手に自粛を求めたのに自粛していないこと、すなわち約束を破ったことであって「自分が好きだった気持ち」という恋愛的側面ではありません。
ここで、ポイントとなるのは「恋人の浮気は違法行為に該当するか」です。
実は、特定の場合を除いて権利はありません。[1](その特定の場合は例として金銭関係の詐欺が該当します)
そのため、相手が浮気しても法による報復措置を期待できません。そして、復讐に関しても社会は認めません。復讐すると過剰なざまぁに該当する可能性もあります。
ここがポイントです。恋人関係が契約か否かは不明瞭ですが、事実として独身の男女が二股をすることが違法行為ではないと裁判例があります。ここから、察していただければ……と思います。
(筆者は法律に明るくないので)
とはいえ、ここは議論の余地があるところだと思います。誰か書いてください。(ステマ)
ちなみに、後で議論しますが【婚約】は契約です。それは認められています。
話がずれましたがポイントは原則、恋人の浮気を罰する能力はどこにもない、と覚えてください。
だからこそ、この段階で過激なざまぁは私怨にしかならないといえます。
次に相手にとっての最適解である、恋愛が冷めたほうが恋人関係の解消、すなわち別れを切り出すことについてです。自分は嫌だ、というかもしれませんが納得するしかありません。
もし、ここで別れを告げられてそれでも解消したくないということで恋人面をしたとしましょう。そんな自分は、立派なストーカーです。
そう考えると、恋人というのは一方的に関係が切れてしまう、そんな薄氷のような関係ですね。
そして、別れを告げた後は誰と付き合おうとも問題はなくなります。
極端な話、別れを受け入れた直後に相手が寝取られ男と目の前で愛の営みを行っても、それに腹を立てたり、悲しんだりする正当な理由はないのです。
きつい言い方ですが、勝手な期待を相手にかけて、それが裏切られたというだけなのです。
これが、今感じている寝取られ系ざまぁに感じる違和感の正体でしょう。相手に対して、こういう観点ではなく、感情的な観点でざまぁをするから…ではないでしょうか。
もちろん、筆者も嫌いではありません。が、だからといって正当化していいものではありません。例えば、感情豊かな性格…などであれば特に問題はありません。が、そうでないと何かおかしい…と感じてしまうものなのです。
まとめると、法がそれを罰する能力がない以上社会的、物理的報復措置は認められません。それを行うと逆恨みに該当します。
もし、このパターンのざまぁを行うのであれば自分がもっと良い人物と付き合う、または成りあがって社会的に成功する、というパターンが主になるでしょう。ざまぁのために相手を攻撃するのは問題になります。
ちなみに、どうしても報復措置をしたいのであれば別途契約する必要があります。契約書にて、【浮気したら~万円払う】といった契約書があり、それを相手も許諾すれば正当に報復できます。
--じゃあ、結婚している相手が浮気しても同じなんじゃ?
全く違います。結婚した場合、浮気は法律違反です。その根拠を提示しましょう。
少なくとも日本では、結婚というのは、社会的に認められた契約関係です。これは、法律で決められています。(出典:民法第731、739、742条より)
そして、同様に婚姻関係の時に浮気する事は日本の法律では違反に当たります。これも、正当な法的根拠があります。(出典:民法第709、770条より)
さらに、これによると浮気は不法行為を形成するとまで考えられています。
もちろん、これは日本の法律であって異世界では場合にもよります。浮気は禁止されていないかもしれません。そもそも、一夫多妻や多夫一妻が認められているかもしれません。その場合、浮気は何かと判断するのが難しくなるので省きます。
結論として我々が婚約関係における浮気を責める根拠が法律によって定められています。
つまり、恋人の浮気は責めることはできないが、婚約した時の浮気は責めることができる、そう結論付けられます。
であるから、相手と婚姻関係にある時に寝取られ系ざまぁはあまり嫌悪感なく導入できます。
もちろん、こちらは相手のことを責める権利も持ちます。むしろ、寝取られ系ざまぁをするならこれがおすすめです。(宣伝)
--ちなみに、婚約破棄系ざまぁは?
筆者が読んだ限りでは、ほぼ異世界でした。
なので、前提として、「婚約が始まった時から婚姻関係にある」と考えます。
その場合、浮気に対する法律的根拠を持つ可能性が高いです。
また、ポイントとして婚約状態である人が浮気するのは法律では問題です。なので、多少過激なざまぁも許されるわけです。
ただ、その場合契約結婚のため両者の合意が必要になります。さらに異世界の貴族の中には側室や愛人といった立場がある以上、ここで一律に議論できませんが……
その場合になると、もはや法律がどうこうというより国がどうこうという話になるため、議論は避けます。
まとめを挙げます。
・寝取られ系ざまぁで、正当な根拠を持つのは基本的には婚約関係にあった時のみ
・それ以外をかく場合は、うまく設定を練らなければ主人公の逆恨みになりかねない
でした。
[1]出典:https://best-legal.jp/flirt-consolation-fee-lover-8055
お読みいただきありがとうございました。
ご意見等あれば、感想欄にて。
ご意見のおかげで、自分の意見を別の角度から検証することができました。ただ、そのせいで根拠がどこにあるのか…といったところや、契約なら問題なのでは…といった具合に、論の展開が大幅に変わっています。本来は、恋人関係が契約か否かは議論すべき議題ですね。
ただ、どちらにせよこの議論では恋人が浮気することを罰する能力は基本的にない、ということが事実です。それの理由と言いますか、論を挙げたのがこのエッセイです。
ただし「一方的に別れを告げられた男の気分を考えろ」や、「信じていた人に裏切られた人の気持ちは…」と言った感情的意見はお受けしかねます。
筆者が述べた論に論理的誤りがある場合、もしくは補強が必要な場合は加筆修正を試みます。その類いの意見がある方はぜひお願いします。
そのほか、感想も歓迎です。ぜひ頂ければ喜んで返信させていただきます。
もしよろしければ、このエッセイの下にある星も頂ければ幸いです。




