表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/130

誰かと誰かの話

「女子寮には別館があってね、ヒロインがそこに入るから」

「別館ですか」


「そう、本館から出入り口が見えなくて、誰でも出入り自由なんだよ!」

「それって、警備上問題じゃないですか」


「いやいや、そうじゃなくて。デートですよ、お家デート」

「はぁ…」


「使用人通路も使うから、使用人とも仲良くなるんだよ。そこでフランツの好感度をあげると、フレドリクルートに入れるんだよねぇ」

「フレドリク…。男子寮の専属使用人ですね」


「そうそう。真面目そうに見えるかもだけど、結構チャラいの。ライバルはお兄さんのフランツね」

「兄弟でですか?」


「フランツは真面目だからね、使用人が特定の人だけを特別扱いすることに反対するんだよ。平民と伯爵令嬢で身分差もあるし」

「まぁ、普通に考えると使用人としては失格ですよね」


「そういうこと。入学式はどうだった?」

「普通でしたよ」


「普通?ヴェルナー様は?」

「来られてましたよ」


「騒ぎは起きなかったの?」

「特にありませんでしたよ。殿下が保護者と令嬢に取り囲まれたくらいです」


「ええーー。専門学院のヴェルナー様ルートに入るのはここだけなのに!出入口付近で二人がぶつかって、騒ぎになるんだよ?」

「ぶつかっただけで騒ぎになるんですか?」


「いや、もちろんそれだけじゃないんだけど。イベントは起こらなくて良かったのかな?でもライバルのルイーゼはライバルじゃないし、そしたらもしかして幸せに…?」

「はぁ…」


「ルイーゼがライバルのままだとね、公爵家からの圧力とかで大変なことになるんだよ。私が知る限りでは、エルヴィーラさえ婚約していなければ、皆が幸せになるのはベルンハルトルート一択だから」

「はぁ…」


「少しは真面目に聞いてよ!」

「…すみません」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ