誰かと誰かの話
「王都のセレモニーには行ってきた?」
「はい」
「ヒロインは偶然会った、攻略対象の誰かとそのままデートをするんだけど、誰とデートしてたか噂になっていない?現時点で一番好感度が上がっている人とのデートになるんだよね」
「いえ、人も多かったですし、わからないですね…」
「そうなの?目立ってて、目撃者が凄く多くて、学院で噂になっちゃうんだけど」
「目立つんですか?」
「だってヒロイン可愛いもん!!」
「…そうなんですか。それらしい噂はありませんね」
「えー。やっぱりそうなんだ。単純にライバル令嬢がいなくて、好感度を上げきれなかったのかな…」
「よくわかりませんが、その攻略対象というのは何人いるんですか?」
「うーん、必要最低限の情報以外は、シナリオが変わる可能性があるから伝えないって決めてるんだけど…」
「ここまで変わっていたら、今更では」
「それもそうだね。ベルンハルト、ディートリヒ、スヴェン、フレドリク、条件付きでルーカス先生だよ」
「そんな噂はやはり聞いていませんね」
「そっかぁ」




