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93/119

93.



 次郎の前に転移してきた俺。

 次の策のために時間を稼ぐ必要がある。

 俺は影の中に潜る。

 そして背後に回って一撃を加えようとする。


 がきん!


「きかんなぁ」

「!」


 影の刀は次郎に届いてる。

 だというのに、やつはまったくダメージを負っていない……だと……。


「優しいねえ君」


 ぶんっ! と手に持った棍棒でなぐりつけてくる。

 俺は再び影に潜ってそれをやり過ごす。

 ……今のやつの一撃。

 武人にしては、あまりに動きに洗練さがなかった。


 多分やつは本来前に出て戦うやつじゃあないんだ。

 でも前線に立てている。


 それはなぜか?

 ……おそらくはあの棍棒の力だろう。


 あれに何か特殊な能力が備わっているのだ。

 前に出ても、平気なくらいの特殊能力だ。


「考えろ考えろい」


 ……やはりやつは時間を稼いでる。

 まあそれはそれでこちらも好都合だ。


 俺は手で印を作る。

 しゅるん、とやつの四肢を拘束する。


「あれま、つかまっちった」

「?」


 ……おかしい。

 このくらいの捕縛くらい、なんなくいなせるだろうに。


 なぜやつは対処しなかった?


「考えすぎだぜ、ひかげくん」

「「「聖光フォトン!」」」


 ちっ、仲間の騎士達が魔法を使ってきやがった。

 影の触手がボロボロと崩れて、次郎の拘束が解ける。


 やつはやはりなにか特殊な力を持っている。

 だがその力がなんなのかわからない。


 ……いや、待てよ。

 影の刀によるダメージは入らず、逆に触手は捕まった……。

 まさか……。


「……試してみるか」

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