90.
聖騎士どもは持久戦に持ち込む気らしい。
ずっとこっちに責めるふりして、ひっこんでを繰り返してる。
無策で向こうに突っ込めば、既存の部隊と新手の部隊(転移してくる)で挟撃されて、俺はやられてしまうだろう。
……だから、策を張ることにした。
「ばかな!? 黒獣が姿を現しただと!?」
聖騎士どもまえに、【俺】が姿を現す。
動揺する騎士ども。
「あーはいはい、大丈夫、あれ、影の人形だから」
次郎が、一発で見抜いてきた。
やはりなかなか鋭いやつだ。
「とはいっても攻撃力はあるから。はい、いつも通り」
「「「聖光!」」」
聖なる光の魔法で、影の人形を消し飛ばす。
やつらの光は俺の影に効果てきめんなのはわかっている。
……だから。
「じ、次郎様! 黒獣が次々と!」
影の人形で作った、無数の【俺】が奴らをかこう。
「きにすんな。全部デグ人形だ。向こうも倒すきじゃない。適当にあしらいな」
「「「聖光!」」」
【☆★新連載はじめました!★☆】
タイトルは――
『追放された最強の結界師は嫁とのんびり旅したい~弱すぎる味方に結界を張ってたのに、自分が強くなったと勘違いした勇者に追放された。結界が永続じゃないと気づいて土下座しても遅い、俺を溺愛する幼馴染と旅してる』
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