88.
俺たちの森に、聖騎士どもが責めてきている。
向こうに頭がキレるやつがいるからか、なかなか罠に引っかかってくれていない……。
と、向こうが思ってくれていると、やりやすい。
『ご主人様、準備が整いました』
ヴァイパーから連絡が入る。
今、やつらの意識は前と下に向いてることだろう。
「やれ」
『【万象引斥力】!』
ヴァイパーの重力魔法が発動する。
森に攻め入ろうとした聖騎士達に、頭上から凄まじい重力がかかる。
式神の目を通して、敵地を見渡す。
騎士達の足がおれて、その場に崩れる。
『不殺とは、ムズカシイものですね』
魔王軍だった頃、ヴァイパーは殺戮の限りを尽くしていた。
そんな彼女からすると、殺さず敵を無力化するのに難儀するのだろう。
『いっそ全ての命を狩ってしまえば』
「それは駄目だ」
それは駄目なんだ。
殺さず、敵の戦意のみを打ち砕く。
これはそういう戦いなのだ。
「俺に挑んでも無駄だと、相手に徹底的にわからせないといけない」
『……主のご命令とあらば』
【☆★新連載はじめました!★☆】
タイトルは――
『追放された最強の結界師は嫁とのんびり旅したい~弱すぎる味方に結界を張ってたのに、自分が強くなったと勘違いした勇者に追放された。結界が永続じゃないと気づいて土下座しても遅い、俺を溺愛する幼馴染と旅してる』
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