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83/119

83.


 

 罠を見抜いて、ひとりやってきた、次郎という人物。

 彼は開口一番に言う。


「話し合いしない?」

「……話し合い」


【俺】に向かって次郎が言う。


「そ、話し合い。おとなしく身柄を拘束される気はないかい?」


 ナニを突然言い出す……?

 俺の殺気を悟っても、次郎は余裕を持った態度で言う。


「まあきけ。おれらの命令は黒獣……ようは、あんたを本国に連れて行くことだけだ」

「……木花村このはなむらの連中も殺す気だろう」

「まあな。だがそれはあくまで、おまけにすぎん。主目的は黒獣。それ以外はどうでもいい。意味がわかるな?」

「……つまり、俺がひとり身を差し出せば、他の連中には手を出さない……と?」

「そ? どうだい、悪い話じゃないだろう。あんたは村の女の子を守るためにやってるんだろ、そんな森番みたいなこと」


 なるほど、そこまで次郎は呼んだ上で提案してるわけだ。

 俺が守るべき物のために戦っていると。

「彼女たちの安全はおれが保証しよう。君が、おとなしくクビを差し出せばね」


 なるほど……いいところをついてくる。

 俺は別にバトルジャンキーではない。

 戦っているのは守るためだ。


 エステル達に危害を加えないっていうのなら、俺に戦う理由は無い。


「君がいなくなったあと、聖騎士を配備させよう。村を守る、約束する」

「…………」


 良い提案に思える。

 この村を守れるなら、俺じゃ無くても良いわけだからな。


「どうする?」


 俺は……答えを出す。

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