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82/119

82.



 俺は夜を待つことにした……のだが。


『! ご主人様……敵です』

「…………」


 やはり、そうか。

 向こう側でも俺が暗殺者だと、理性無き獣じゃ無いと理解してるやつがいるわけだ。


 そのうえ、影の森を抜けるほどの力を持つ相手、か。

 ……想定内だ。


「数は? そんなにいないだろう?」

『ひとりです』

「そうか……わかった」


 タイマンなら暗殺術が使える。

 俺は影に潜んで敵の出方をうかがう。


 すると背の高い、ひょろりとした体つきの男がやってきた。


「あーあー、黒獣……いや、焔群ほむらひかげくーん」


 ……俺の名前を呼んだ。

 やはり俺の出自、そして職業を知るものか。


「おれは13使徒のひとり、次郎ってんだ。ちょいとお話ししないかー」


 これでバカ正直に応えるやつはいない。

 やつは殺気を出していない。

 だが、それは正確ではない。


 殺気を隠してる。

 隠してるってことは、嘘をついてるわけだ。


 その理由は?

 きまってる、俺を油断させるためだ。


 ならば、どうする?

 ずぉ……と【俺】が姿を現す。


「あらー、驚いた。まさか姿を現すとはね」

「まあな」


【俺】は真っ正面から、次郎に近づく。

 彼は驚いてる、振りをしていた。


 多分こっち側の策を読んでいるのだろう。

 ……罠をあっさり見抜いたり、裏をかこうとしてきた。


 それを指示していたのは、なるほど、こいつか。

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