70.
遅くなって申し訳ありません。
完結に向けて書いてきます。
俺、焔群ヒカゲは元勇者パーティの暗殺者。
ある日パーティを追放された俺は、奈落の森という大森林にて引きこもる。
そこで俺はかつての幼なじみ、エステルと再会を果たす。
エステルの住む木花村には、ミファと呼ばれる巫女がいた。
彼女には邪血という、魔の物を進化させる特別な血が宿っている。
それを狙って多くの敵がやってきた。
俺はエステル、そしてミファを守るために、今日も戦う。
身につけた影呪法と、そして魔物を倒し喰らったことで、強くなったこの体で……。
★
奈落の森に聖騎士という連中が責めてきた。
13人いるうちの5人は返り討ちにした。
そのうちの一人、いつわという女が俺の元へやってきて、注意喚起してきた。
まもなく黒獣討伐の大規模な作戦が始まるという。
黒獣というのは俺のあだ名だ。
年中黒い服そうと、そしてこの体のうちに眠る黒い獣から、そういうあだ名がつけられたのだろう。
さて。
俺は一旦、木花村へと戻ってきた。
「エステル!」
「ひかげくんっ!」
長い髪の、美しい少女が、俺の元へやってきた。
ぎゅっ、と抱きしめて……そしてほっぺにちゅーしてきたっ。
「おはよっ」
「……お、おはよう。じゃなくて、村長のところへ連れてってくれ」
「はいな!」