53話 鉄の草哩で尋ねる
初めまして、HalToと申します。
53話です。
よろしくお願いします。
翌日
喪介はとある孤児院の前に立っていた。
「「想愛園」…、父さんらしい。」
門を通り抜ける。
「…何の用かしら、フフッ。」
譲美だ。彼女はミタマを出す。
「いや、聞きたいことがあって来た。今日はお前と戦うつもりはない。」
喪介は両手を上げる。
「…?」
「俺たちの父親が死んだ。」
その時、背後から喪介の首元にナイフが突きつけられる。
「フフッ…どういうこと?」
「「あの方」が…?」
譲美は困惑する。
「ああ、敵にやられた。俺は父さんから伝言を受けてここに来た。」
喪介は蓮太郎の煙草とライターを見せる。
「嘘よ!!!あんたが殺したんでしょ!!」
喪介に鋭いナイフが押し付けられる。
「…ッ、信じてもらえないならそれでもいい、ただし教えてくれ、父さんの意志を守りたいんだ。」
喪介の目は真剣そのものだった。
その眼差しはかつて見た蓮太郎のものだった。
「…!!」
譲美の表情が変わる。
「繁、やめなさい。」
「え…?」
困惑しながらもナイフを降ろす。
「…あなたが「あの方」…いや、父さんの実の息子だったとはね…フフッ。それで?聞きたいことは何?」
「ありがとう。…父さんの研究データが欲しい、それはどこにある。」
喪介は譲美の目を見て言う。
「知らないわ、ねえ繁。」
「ええ。」
2人は答える。
「父さんはどこかに隠したって言ってた。なにか覚えはないか?」
喪介は尋ねる。
「…!、もしかしたらあそこに…。」
「譲、私もそう思った。」
「どこか思い当たったのか?」
譲美は口を開く。
「父さんとの思い出の場所よ。ここの園のみんなも行ったことがある。」
「それは…?」
その頃
「「煙の男」こと「望月 錬」、本名「朔良 蓮太郎」は死んだか…。」
巨大なハンマーを持つ少女は言う。
「はい、俺の目の前で敵に撃たれて。」
九条は報告する。
「それで…奴の目的は…?」
「今廻が調べてます。俺は彼を撃った奴を探そうかと。」
九条は頭を掻く。
「そうか…。」
その時、早乙女の元に弾丸が飛んでくる。
「『proto-Z』!!!」
素早く盾で早乙女を守る。
「チッ、誰だ。」
またもや飛んでくる。
2人は間一髪で避ける。
地面に描かれた弾痕は蓮太郎に付いた傷と同じものだった。
「探す手間が省けたぜ…。一の陣形・拳の者!」
九条は素早く感知し、拳を飛ばす。
ドンッ!!と壁にぶつかり崩れ落ちる。
粉塵が舞う。
その中から現れた人影はミタマだった。
「!!、あいつは!」
「ああ、廻から聞いてる。ちょっと進化したみたいだがな。」
以前剣だった部分が銃口に変わっている。
『トルキッシュ・マーチ』は地面に飛び込む。
「地面に潜った!」
「奴は触れたものを布素材に変化させ、その中を自在に移動できる。」
早乙女は説明する。
『トルキッシュ・マーチ』は地面から銃口を突き出し、撃つ。
「死角から撃ってるようだが…相手が悪かったな。」
九条は難なく盾で守る。
「三の陣形・討つ者!!!ぶっ潰す!!!」
大量の銃弾が目標目掛け、飛んでいく。
が、霊力の塊はそれが到達するより速く地面を泳ぐ。
「何…速い!!」
『トルキッシュ・マーチ』の撃った弾丸は九条目掛けて進む。
「チッ、間に合わねぇ!!」
その時、地面が隆起し、壁が出現した。
背後では早乙女がハンマーを地面に当てている。
「九条くん、君は1人じゃないんだ。護られるだけじゃない…援護なら任せろ。」
「ああ…助かったぜ風紀委員長。」
54話に続きます。




