初めましてムラタくん
ムラタくんは、こんな人です。
初めてムラタくんにあったのは、
梅雨も終わって、夏がやってきた頃のことでした
人がたくさんいる駅の構内で、ムラタくんを見つけるのは大変です
見つかっても手を振ってくれることはありません、その時も、そぅっとこちらに近づいてきました
まるで、久しぶりにあった親戚のような、そんな雰囲気でした
ムラタくんは疑ぐり深いみたいです
あ、あとお金がないみたいです
初めてのムラタくんとのお食事は、ちょっとつまらなかったかもしれません
ムラタくんは、あまり話してくれません
だから、自然といろんなところを見てしまうのは仕方ないですよね
ムラタくんは真っ黒です、部活上がりの高校生みたいに
ムラタくんは目が大きくてまつ毛が長いです、多分キリンに匹敵するくらいに
ムラタくんの髪の毛はツンツンしています、でも爪楊枝くらいかな
ムラタくんは小柄です、でも脂肪がなくて、ちょっと羨ましい
でも、ムラタくんはあまり目を合わせてくれません。緊張してるのかもしれません。
たまにくる熱々の料理のおかげで、少しだけお話が弾むこともありました。
でも、
総合的にむすっとしていました。
もしかしたら、もう会えないかもしれないと思いました
それはちょっと寂しいなとも思いました
ムラタくんはカードでお会計をして、その店を出ました。
つづく
次回のムラタくんも、見てあげてください。