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4話

 掲示板を眺めていたら寝てしまっていた、パートナーは武器防具も大丈夫なんだな。今のところは生物の方だな。

 お腹がすいてきたからホームから出て適当に屋台から串肉を買い食べながら街を見て回る。


 近くにマスターから教えてもらった雑貨屋があったため、寄って売っているモノを眺める。釣り竿に目が行き、リアルでは一度もしたことのないなぁと思い、丁度街の中に川もあることだから買うことにしよう。


「マスターからこのお店紹介されたんだけど、釣り竿っていくら?」

「釣り竿かい?1本で150コインだよ」


 と木で作られていて、取っ手の部分に焦げ茶色の布が巻かれており、その布の少し上の部分と竿の中間と先っぽの部分に金属の穴の空いた出っ張りがついており、そこに糸が通されていた。


「じゃあ1本だけ買います」

「はい、まいど」


 竿を買ったので店から出ようとすると店主から声を掛けられた。


「釣りということはこの街の川で釣るのだよね?」

「そうだけど、あの川で釣りするの禁止になってたりする?」

「いや、禁止されてないよ、もし沢山釣れたならマスターの所へ持っていけば買い取ってくれると思うよ。

それと街付近までの川なら大丈夫だと思うけど、大物によっては竿が折れてしまうから気を付けてね」

「そうなんだ、教えてくれたありがとう」


 昨日行った南壁側森付近の川まで着くと適当に川辺の近くの石を退かしミミズの様な生き物を捕まえて釣り針につけた。


「ちょうどいい座れそうなモノはないかな」


 少しだけ椅子として都合がよさそうなものを探し1,2メートルほどの高さのある石を見つけ、その石の上から釣ることにした。


「さてさて、何か釣れるといいなぁ」


 唯々、川の流れる音や木の葉の擦れる音を聞きながら、ジッと釣れるのを待つ。


「はぁ、一度も釣りもしたことがなく、自然の中でまったりするのも初めてだけど、すごく落ち着くなぁ。カツには本当に感謝しないとな、いつか適当に飯でも奢るか」


 適当に感謝の念を送ったあと、体感時間で2,30ほど経った頃、竿の先端が少ししなった。


「お、釣れたかな?」


 サッと、竿を上げると背中が灰色と緑っぽい色の魚が釣れていた。


「初めてなのに簡単に釣れたな、ゲーム補正かな」


 1発目から魚を釣れたことにテンションが上がっていたがあることに気が付いた。


「釣ったにはいいけど、どこに置いとけばいいんだ?バケツは持ってきてないし・・・」


 釣ったにはいいが、その後の事を考えてなかったためにどうしようか悩んでいて、とりあえず釣り針から取ろうと魚を手に持った瞬間、魚が一瞬にして消えた。


「あれ、魚どこに行った!?」


 身の回りを探したり、キョロキョロしているとあることに気が付き、メニューからインベントリがあり、それを開いたら、魚と黒パンが入っていた。


「あぁ、よかった。収納されていただけだったのか」


 とりあえず安堵し、こんどは取り出し方が分からなかったが魚のことを念じると目の前に出てきた。


「おぉ、便利だな、インベントリに入ってる時でも名前は魚のままなんだな」


 と魚をジッと見つめていると視界の端に青白い枠が出現した。


 名前:???(魚)


 説明:?????


「うん、魚ということ以外、全く分からないな」


 このことについて考えたりしても無駄と感じ、さらなる魚を求めて、釣り糸を垂らしながら自然を楽しんだ。



 ―――釣りを始めてから鐘が2回目を鳴り終わった時間まで、ダラッと釣りをしていたところ、初めて釣った魚と同じ魚を3匹と背中が黄褐色の魚を2匹ほど釣れた。


「合計で6匹か、結構釣れたな。良い成果だ」


 釣りに満足し、お腹が空いてきたため釣りを切り上げて、マスターのいるお店へと向かっていった。


「いらっしゃい」

「こんにちはマスター、魚を釣ってきたんだけど雑貨屋の商人にマスターに買い取ってもらえると聞いて来たのだけど」

「あぁ、買い取るよ。後待ちこんできた食材をこっちで調理することもできるよ」


 へぇ、だとすると、おいしそうな食材を手に入れたら持ち込んできたほうがお得なのかな、俺は料理そこまで得意ではないし。


「そうなんだ、じゃあ2匹は料理にして、4匹は買い取ってください」

「わかった、さきに買い取りの査定を先にするね、―――2種類とも魚1匹が100コインで料理代として100コインを引いて300コインだよ」

「分かりました、それにしても魚両方とも1匹100コインなんですね」

「あぁ、ワイナもメヤマもよく釣れる魚だからね」


 あの魚達1匹100コインかそれなりの値段で買い取って貰えるんだな。

 1つは魚の塩焼きで、もう1つは魚の腹のなかに色々な具材の入っている料理であり、どちらも美味でした。


 飯を食べた後お店から出て、適当に街を散策しているけど、ログイン当日と比べてパートナーと一緒に居るプレイヤーが増えたな全員1体は貰えるのだから当たり前なのだけれど、しかし俺は何をパートナーにしようかねぇ・・・、狼とか鳥とかドラゴンとか天使は選ぶつもりはない、後ゴブリンとかスケルトンも、選ばない理由もたいしたことはない選んでいるプレイヤーが見た感じ多いからやっぱり持っているプレイヤーが少ないパートナーがいいからな強さはともかく。


 パートナーを何にしようか考えつつ適当に歩いていると街の中央まで歩いてたらしい。


「そういえば、中央らへんに図書館があるんだったよな」


 掲示板を眺めていた時に図書館があるという情報があったなと思い出し、近くにいる地上人に図書館の場所を聞き図書館へと向かっていった。

 図書館は中央の塔から北西側にところに建っていた、その建物に入ると受付の女性から入場として500コインが必要だと言われ、退出時に払った500コインを返して貰えるらしい。だが図書館内でマナー違反をすると返金されず追い出されるらしい。


 とりあえず受付の人にこの世界にいる魔物や魚や植物の一覧がないかを聞きある場所にあると聞きその場所へ一直線に向かった―――



 —――受付に聞いた場所に到着し、先にどのような魔物がいるのかを探した。


「はー、色々いるんだな、ゴブリンやコボルトは魔物じゃないんだな、オークは魔物だけど」


 天上人のための図鑑なのか魔物と魔物ではない一覧がイラスト付きでのっている。基本的に人と会話のできる生き物は魔物には入らないらしい。街の外での見分け方として青いスカーフと右腕に赤い布が巻かれているため判断できるらしい。

 首と腕に布が巻き付いてたら攻撃しなければいいだな、それか相手から攻撃されるまでこちらが何もしなければ大丈夫だろう。

 パラパラとページをめくっていき、水中系の魔物の欄までいきあるページに目が行く。


「マーメイドにローレライにマーマンか・・・」


 水中系のページを眺めていてパートナーは水中系の魔物にしようかと考えた、いや水中系の魔物が一択にしようと決めてしまっていた。


「さて、もう水中系とは決めた、次は種族だよな。どうせパートナーにするならカワイイかカッコいいのがいいよな」


 図鑑を眺めながら3,4種類の魔物で悩んだ末に決まったので、本を閉じ他の魚や植物図鑑で街周辺を住処にしているのを確認して図書館を後にした。










 




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