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24話

 タコとの戦いが終わりエーユヴィルへと戻ると街がいつもと違う感じの喧噪だった。


「なにかあったのか?」

「さぁ?」


 今はすでに日が暮れかけている時間帯だからいつもだと、大半のプレイヤーは自分たちの拠点へと戻ったり、飯を食べたり、ギルドに寄ったりする人たちが殆どなのに現在は完全武装したプレイヤーがあちこち駆けずり回っている。

 何があったのか気になったが今はヒノキの宿に戻ることを優先した。

 夕食の時間にでもカツにあったら何があったのかを聞こうと思っていたのだが、ハル達が夕食を食べ終わりその後に少しの時間待っていたのだが来る気配がなかったために諦めて自室へと戻った。


「うーん、本当に何かが起こったのかねぇ」


 レイラとハルが一緒に露天風呂に入りながら未だに街道の方からはプレイヤー達であろう者達が大きな声で何かを伝えあったり、金属の擦れる音を出しながら走り回っている。


「掲示板でも見て見たら?」

「そうだな、これだけ騒がしいなら何かしら情報が出ているか」


 多かれ少なかれ情報が載っているかと、ハルはさっそくメニューから掲示板を開き情報を探した、調べようとした事柄はすぐに見つけることができた。


「トップに表示されているこれかな」


【速報:イベント参加者全員強制クエスト発現---クリアに向けて part4】


 というスレの他にも強制クエストに関してのスレがトップの画面に表示されていた。ハルはその中でこれについてのあらましや今すべきことのスレを覗いた。


● ● ● ● ●

【強制クエストについて 1】

1:名無しさん

まとめ

・正式に全プレイヤーに知らせが来るのは明日以降

・イベント7日目のコロシアムでの決勝戦決着後(大体3時くらい)にとあるプレイヤー達に対して冒険者ギルドが依頼を出した。

・依頼の内容は北と西と南の山奥への斥候をする。斥候のプレイヤー達はまだ戻ってきていない

・コロシアムでの本選出場者とそれに属するパーティも冒険者ギルドで依頼される。内容は依頼されたプレイヤー達で時計台にあるダンジョンにある守護の宝珠を手に入れること

・明日以降にクエストを知らされるプレイヤー達は今のうちにアイテムや武器防具を調達した方がいいとギルド言われた

・このクエストの成功状況により街エーユヴィルが変化する


2:名無しさん

まとめ乙


3:名無しさん

まとめ乙


4:名無しさん

まとめ乙


5:名無しさん

守護の宝珠ねぇ


6:名無しさん

時計台への依頼の方はどんな感じ、順調なん?


7:名無しさん

その依頼を受けていたプレイヤーの1人のフレだけど、10階層にある隠し部屋にあるらしい


8:名無しさん

10階層なら簡単そうだな今一番進めていたヤツが14階層だっけ


9:名無しさん

だいたいそのくらいでも、あのダンジョン隠し部屋なんてあったんだな


10:名無しさん

なんでも自力で見つける以外、発見スキルで見つける場合Aはないと分からないらしいよ


11:名無しさん

へー


● ● ● ● ●


「強制クエストねぇ」

「何かわかったの?」


 レイラに今起こっている出来事についてを話す。


「ふぅん、なら明日ハルにもその強制クエストとかいうの来るのね」

「そういうことになるな」


 スレなどには強制クエストと書いてはあるが他にやりたいことがあるのなら参加はしなくてもいいらしいが邪魔だけは絶対にするなとも書いてあった。10万人以上いるからクエストの内容によってはプレイヤーの数が多すぎて邪魔になりそうだな。

 クエストに関しては明日来るクエスト内容にどう動くか決めるか。それよりも、魔物捕獲デキールについてのスレがないかを探そう。

 魔物スレからパートナースレ関連までで文字検索で調べてみたがそれらしいものはなかった。パートナースレで新しい魔物を仲間にできるかを聞いてみたところ、新しく魔物の仲間にしてパートナー化に成功した例はあった。


「はぁ、魔物捕獲デキールについての内容はなしか、流石にこのアイテムについて聞くと逆にこっちのことを聞かれるだろうしなぁ」


 魔物捕獲デキールをインベントリから取り出し、出てこないかな念じると縄が白く光り弾けた。


「うわっ」

「ハル大丈夫!?」

「だ、大丈夫って…、あのタコが出てきてるじゃん」

「へ?」


 先ほどこちらを襲ってきたタコがハル達の近くに出現していた。そのタコは一切身動きをせずにこちらを眺めてるようで数分間見つめあう形になっていた。


「ど、どうも?」


 何となくタコにお辞儀すると、タコもこちらに対してお辞儀の様な感じに胴体を動かした。それからタコに手を伸ばすとタコも腕を1本伸ばしてきて、かの映画〇Tかの様に触れ合った。


「だ、大丈夫なのハル?」

「うん、多分大丈夫。それにもしこいつが俺のパートナー化してるなら」


名前:――― 種族: オケフタポズィ 戦闘ランク:F 生産ランク:F

 HP :0 MP :E

 STR:E CON:D

 INT:F DEX:F(D)

 スキル:水魔法、身体変化、擬態


「こいつのステータスちゃんと見れるからパートナー化できてるな」

「そっか、ならこの子にもちゃんと名前つけてあげないと」


 名前かタコってことは英語でオクトパス、種族がオケフタポズィ…。


「よし、お前の名前はオクだ!」


 名前を付けた瞬間オクとの間の繋がり様なものを感じ、オクは喜びを表すかの様に腕をうねうねと動かし、胴体を前後に揺らしていた。

 ハル自身は良い名前が付けることができたとうんうん頷いていたがレイラはそれを見てこれみよがしに、ため息をついてきた。


「レイラどうしたんだ、ため息なんてついて」

「名前が安直だなぁと思って」

「いいじゃん、名前は憶えやすい方がいいし、それにオクって言葉の響きもそれなりにいいじゃん。な!」


 オクに対して同意を求めるように聞くとオクは胴体を揺らして多分同意してくれた。


「そうだ、オク。お前のスキルの身体変化は身体の大きさが変えられるのか?それとも別の能力なのか?体の大きさを変える能力なら普段は五十センチくらいのおおきになっていてくれ」


 オクは身体を小刻みの揺らし始めた、すると1分しないうちに二、三メートルほどの身体五十センチほどの大きさになり身体の色も赤褐色から少し白くなった。


「おー、本当に大きさを変えられるのか」

「すごいねぇ」


 オクにこちらに手招きして、風呂に入っても大丈夫なら入ってダメならそこら辺で待機していてくれと言うと、躊躇した様子もなく風呂の中へと入って沈んでいった。そのまま様子を見ていると目の付いてる部分まで水面から顔を出してきた。


「んー、パートナーになったから風呂に入っても大丈夫なんかね?」

「そうかも?」


 捕まえたタコ、オクがちゃんと仲間になっていることに安心したから少しだけ脱力しそのまま肩まで湯に浸かった。








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