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プロローグ

誤字脱字などがあればご指摘よろしくお願いします

「あ"-----糞ったれがーーー!」

暗い部屋の中バァンとキーボードが叩かれる音が響く。部屋の中の唯一の光源であるPCのスクリーンには自身の操作していた戦車が行動不能になったと表示されている。

そしてその画面では敵が自陣へとなだれ込み占領が完了した。…と一瞬の間の後画面が切り替わり戦闘結果のリザルトが表示されていく。キル数11与ダメ8600といくつもの勲章が表示されていく。戦績は味方内で1位。与ダメも2位の人と比べて5000以上の差がある。キル数に至っては2位の人が1キルである。これだけでもいかに彼が味方のチームに貢献したのかがわかる。だがそれらを差し置いて一番大きく表示される文字は

《LOSE》

敗北のそれである。いくらキルをしても、与ダメを稼いでも、彼は負けたのである。

「何でこれで負けるんだよ!?おかしいだろ!糞味方○ね!アンインスコしろカスが!」

しばらくの間その部屋の中から彼の怒鳴り声がやむことがなかったが…それはいちいち説明する必要はないだろう。


World of Soldier 通称WoS

第二次世界大戦をモデルにしたFPS型オンラインゲームである。対人、対戦車、対戦艦、対戦闘機とありとあらゆる戦場が用意された対戦型ゲームである。世界中にプレイヤーがおりいつでもリアルな戦場が楽しめると人気のゲームである。戦闘スキルや兵器研究など簡単にはやり込めないシステムも相まってリリースからすでに10年近くが経過している長寿オンラインゲームである。未だに新規プレイヤーが絶えないのも長寿の原因だ。


そんなWoSこそが彼、大神匠を発狂させている原因である。

ゲームの特性上味方になるプレイヤーはランダムでありそのプレイヤーの質もランダムである。中には「味方ガチャ」とそのマッチングシステムのことを呼ぶプレイヤーもいる。要するに彼はその戦闘ではずれを引いたのである。ではそんな彼の腕はどうなのかと言われるとWoSで彼の名前は伝説のプレイヤーの一人として超がつくほどの有名人である。

<kamikaze386>それが彼のプレイヤーネームである。

プレイ開始からわずか1年足らずで世界大会準優勝をした経験もあり日本人プレイヤー唯一の世界ランカーである。

総合戦績は戦闘数107328、勝率72%、平均キル数6という相手にいたら勝利はあきらめろと言われるほどである。

海外のプレイヤーからはそのアカウントネームから「カミカゼボーイ」などと呼ばれるがそんな彼も味方ガチャには勝てなかったようである。

しばらくの後少しは落ち着きを取り戻した彼はキーボード(あれだけたたきつけられてなぜか壊れていない)を操作してクライアントを落とした。


時計は午前3時を指している。

「そーいや明日はテスターのバイトだっけか…」

彼はそうつぶやくと部屋の隅に置かれた段ボールを見る。

中身は明日の10時開始のオンラインVRMMORPGのテスターキットが入っている。2日前に彼の自宅あてに届いたものである。中身はPCに接続するアダプターとバイクのヘルメットのような形をしたバイザー。それとプレイするための手順が書かれた用紙が一枚。当日決められた開始時間までに指定されたサイトにアクセスしてそのヘルメットのようなバイザーを装着しておけというむねが書かれている。

引きこもりの彼にとって在宅でできるゲームのテスターはこの世で一番楽なバイトだろう。いくつか不安があるとすればその運営会社が全く知らないとこであるというところぐらいだろう。


流石に寝ないとまずいと感じたのか彼はPCの電源が落ちるのを確認する前に自分のベットへと倒れこんだ。













初投稿になります。趣味で執筆しているので投稿は不定期になりますが続けていく予定です。

今回は三人称ですが次回から主人公視点になります。

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