おじいさんの包み
クルトはおじいさんの魔法使いに渡された包みに、使い方のわからない小さな機械が入っていたので、とてもがっかりしました。
砂漠の暑さに、クルトはくらくらしていました。
湯気もやもやの魔法も、続けることができなくなりました。
クルトはこのまま死んでしまうのかと思いました。
水が飲みたいと思いました。
水が飲みたいと言ってみました。
「あっちにオアシスがありますよ。人間もいたかもしれません」
水がある場所にむかって歩いても、たどり着けなかったことを話しました。
「遠くに見えている水は信用しないほうがいいですよ。あっちの水は本物です。臭いがしませんか?」
水の臭いをかぎ分ける元気はありませんでした。
このままじっとしていると死んでしまうと思ったクルトは、ネズミに言われた方向に、歩いてみることにしました。
おじいさんの魔法使いから渡された包みと、包みの中の小さな機械は、うっかり置いてきてしまいました。
小さな機械を置いたまま、クルトはオアシスに向かって歩きました。
ネズミは巣を離れることになりますが、クルトについてきてくれました。ついてくるといっても、クルトの頭に乗っていました。
ネズミは一人で元気にしゃべり続けましたが、クルトは返事をする元気もありませんでした。
背中の方向から、大きな音がしました。
強い風が吹きました。
おじいさんの魔法使いに渡された包みが爆発したのだと、クルトは吹き飛ばされながら思いました。
クルトは熱い砂の上に落ち、とても眠くなりました。




