赤の旅人のやり方2
赤の旅人が砂漠の上でじゅうたんのように広がったまま動かなかったので、クルトは砂漠でネズミとじってしている他ありませんでした。
砂漠はとても暑いので、クルトはまた湯気もやもやの魔法で体を冷やしました。クルトは湯気もやもやの魔法がすっかり上手くなっていたので、自分の体から水分を取り出す必要もなくなりました。空気中に漂っている水蒸気を集めるだけで、とても涼しいもやもやを作ることができました。
空のお日様が傾くぐらいずっともやもやさせているうちに、赤の旅人がまたのっぽのカカシのように立ち上がりました。
砂漠から生えてきたように立ち上がったので、大きな手に上から摘ままれているようでした。
クルトはもやもやさせていました。
クルトがただもやもやさせていると、赤の旅人は砂漠に立ったまま動きませんでした。
砂漠の民が、ゆっくりと立ち上がりました。
クルトはとても驚きました。
砂漠の民は死んだと思っていたのです。
砂漠の民が生き返ったと思ったのです。
クルトは間違えていました。
砂漠の民は死んでいました。
立ち上がったものの、生き返ったわけではありませんでした。
「これが、赤の旅人のやり方です」
ネズミはとても懐かしいものを見るように、クルトに囁きました。




