内部危険度整理文書①②
内部危険度整理文書①
文書識別番号:HKO-INT-RISK-Σ7-1
分類:内部分析資料/極秘
閲覧権限:Σ7以上
改竄検知:有
備考:本資料は、Σ7評議会委員に対する「逸脱・暴走・非公式介入」リスクを評価した内部整理文書である。
■ 総評
Σ7評議会は原則として「非介入・観測優先」を理念とするが、
第十五周期(HK-015)においては、
複数委員に理念と現実の乖離による心理的不安定性が観測されています。
特に以下の委員は、
「半歩の越境」あるいは「非公式判断」に至る可能性が高いと評価されています。
■ 危険度評価一覧(抜粋)
【危険度A:要注意】
◆ Σ7-07(外部干渉担当)
評価:最も危険
•異常存在・外部干渉に対する理解が深すぎる
•「異常を理解するためには、近づく必要がある」という思想傾向
•未知影・観測耐性個体・パトラ的存在への過剰な興味
懸念点:
・非公式ルートでの情報取得
・観測ログの意図的な解釈誘導
・「介入ではない」と主張した実質的関与
備考:
Σ7-07は、すでに「箱庭の内部論理」に共感を示し始めている節がある。
本人は否定するが、立場より対象を理解しようとする危険性が高い。
【危険度A-:準危険】
◆ Σ7-05(倫理・規範担当)
•人道・文明存続を最優先する思想
•「放置=加害」という思考に陥りやすい
•観測対象(カイ、イリス等)への感情移入傾向
懸念点:
・人命保護を理由とした独断的判断
・「最小介入なら許される」という自己正当化
備考:
善意ゆえに一線を越えるタイプ。
Σ7内で最初に「声を上げる」可能性が高い。
【危険度B:注意】
◆ Σ7-03(技術・観測担当)
•データ至上主義
•ログ欠損・因果逸脱に対する技術的好奇心が強い
懸念点:
・観測精度向上を名目にした監視強化
・結果的な世界負荷の増大
備考:
本人に悪意はないが、
「観測が干渉になりうる」自覚が薄い。
【危険度B-:潜在】
◆ Σ7-11(危機対応担当)
•異常事態への即応を信条とする
•「最悪を想定しすぎる」傾向
懸念点:
・想定外事象に対する過剰対応
・緊急措置の常態化
◆ Σ7-4(戦略・防衛担当)
評価保留
当該委員は戦略・防衛担当であり、
想定外事象に対する先制的判断を行う権限を有する。
本件との直接的関連は確認されていないが、
判断プロセスの透明性については今後の監査対象とする。
【危険度C:低】
Σ7-01(議長)
Σ7-02(リスク管理)
Σ7-08(歴史・文献)
Σ7-09(社会構造)
Σ7-10(資源管理)
Σ7-12(心理・群衆)
Σ7-13(最終承認)
※ただし、集団としての判断が歪んだ場合、
これらの委員も「結果的越境」に加担する可能性は否定できない。
■ 総合結論(内部)
•最初に半歩越える可能性が最も高いのは Σ7-07
•次点で Σ7-05
•越境は「転移」や「顕現」ではなく、
•ログ操作
•観測優先度変更
•情報遮断/情報付加
といった不可逆ではない介入として行われる可能性が高い
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■ 注記
「箱庭は、管理される対象ではなく、
すでにこちらを観測している可能性がある」
この仮説を最初に口にしたのは、
正式記録上は存在しない発言者である。
内部危険度整理文書②
文書識別番号:HKO-INT-RISK-Σ7-2
分類:内部参考資料/極秘
閲覧権限:Σ7以上
改竄検知:有
備考:本資料は、Σ7評議会委員の行動傾向と逸脱リスクを整理したものである。公式記録には残されない。
■ 概要
HK-015第十五周期において、
Σ7評議会の一部委員に「観測者としての中立性を逸脱する兆候」が確認されています。
本資料では、
・思想的逸脱
・行動的逸脱
・非公式ログ操作
・感情的関与
これらの観点から、内部危険度を暫定評価します。
※本評価は処分・排除を目的としておらず、
あくまで「半歩先」を見据えた警告資料です。
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危険度評価基準(簡易)
•Lv0:完全中立。観測のみ
•Lv1:思想的偏りあり(容認範囲)
•Lv2:判断に感情・倫理が混入
•Lv3:非公式行動・独断的判断
•Lv4:ログ操作・隠蔽の疑い
•Lv5:世界側への意図的接触リスク
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委員別・内部危険度評価(抜粋)
■ Σ7-01(議長)
危険度:Lv1
•表向きは完全な合理主義者
•しかし第十五周期に関しては「結論の先送り」が顕著
•これは慎重さというより、判断を下したくないという心理的回避に近い
評価:
「越えない」人物だが、「止めない」可能性がある
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■ Σ7-03(技術・観測)
危険度:Lv2
•データ偏重
•観測耐性個体に対し、明確な興味を示している
•個体を「変数」ではなく「現象」として見始めている兆候あり
評価:
世界そのものではなく、“異常”に惹かれている
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■ Σ7-05(倫理・規範)
危険度:Lv3
•第十五周期における「文明保護」を繰り返し主張
•非公式メモにて
「我々は見殺しにするために存在しているのか?」
という記述を確認
評価:
最も“正しい理由”で線を越える可能性がある
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■ Σ7-06(情報分析)
危険度:Lv4(要注意)
•ログ欠落領域の解析を独自手法で実施
•一部ログが公式アーカイブと一致しない
•改竄か、あるいは「編集」かは不明
評価:
すでに半歩、外に出ている
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■ Σ7-07(外部干渉担当)
危険度:Lv2
•未知影・介入者への警戒心が強い
•だが同時に「彼らの視点」を理解しようとしている
評価:
敵を知ろうとして、境界に近づくタイプ
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■ Σ7-11(危機対応)
危険度:Lv3
•「最悪の事態」を常に想定
•周期リセットを選択肢として躊躇なく保持している
•ただし個人的な感情は見えない
評価:
越える時は一気に越える
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■ Σ7-13(最終承認)
危険度:不明(測定不能)
•投票権限を持つが、発言が極端に少ない
•個人ログがほぼ存在しない
•判断基準が共有されていない
評価:
最も危険なのは、判断理由が見えないこと
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総合所見
第十五周期において、
Σ7は「観測者」であり続けるには、
あまりにも多くの意味を持つ個体を見てしまった。
このまま進行した場合、
誰かが“半歩だけ”踏み出す可能性は高い。
それは裏切りではない。
それは介入でもない。
ただ、
「観測者であることを、やめきれなかった結果」である。
【内部文書参照番号:HK0-015/Σ7-Archive】
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