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第49話:考察


目が覚めると地面の上で仰向けに寝転がっていた。

気を失ってたようだ。まだ、殴られた部分が痛い。


いや、それよりも


「ティファ、無茶をして・・・」


ティファは厄介ごとに巻き込まないようにと庇って捕まってしまった。

それも無実の罪でだ。


ティファは助けてもらおうなんて考えてない、ここで旅の終わりを決意したのだろう。



でもなぁ、ティファ。俺はティファを見捨てれるほど強くはないんだよ・・・




ティファを助けるにはどうすればいい?

考えるんだ、こんな事でティファを犯罪者にしてはいけない。


いっそのこと、自分は被害者じゃなくてティファの仲間で嵌められたと正直に言おうか。


信じてもらえるわけが無い。


待てよ、ヒゲ男が放り投げた剣、あの剣にはあの男の血が付いているはずだ。

それを証拠に無実を・・



痛む体を起こして投げ込まれた辺りに近づいて調べてみた。

やっぱり、無いよなぁ・・・

騎士が着てからヒゲ男が直ぐに逃げたのは剣を回収するためだろう。

それに見つけてもこの世界にDNA検査や指紋の照合なんて出来るはずもない。



これじゃあ、全然ダメだ。

まだだ、考えるのをやめちゃいけない。



このままいっそティファが捕まっている所に乗り込んで無理やり連れ戻せば・・

無理だ、勝てるわけが無い。それに奇跡的にうまく行っても、逮捕されての逃亡だ。罪を認めるようなものじゃないか



まてよ、あのヒゲ男。あれだけの出血だ。病院に行ったんじゃないだろうか。

この世界では病院とは言わないかもしれないけど傷の治療はするはずだ。

でも、男が治療のための道具を持っていたのなら・・・

いや、考えても仕方ない。




今はとにかく何か行動しないと・・・




出来れば町の地図でもあれば良いんだけどなぁ

痛む腹を押さえながら着た道を戻って人通りの多い路地に入る


近くに居たおばあさんに声をかけて聞いてみる


「あの、この近くに病院ってあります?」


「病院?病院なら底の角を曲がってまっすぐ行った所にあるよ。」


病院で通じてよかった。


「大丈夫かい?拾い食いはいけないよ。」


何も拾って食ってません。


「あと、ここにある病院を全部教えてくれると助かるんですけど・・・」



「病院を全部?何を言ってるんだい。ここに病院が何百件あると思ってるんだい?」


笑いながら答えられた。

え・・・

何十件ではなくて何百件だって


ははは

そりゃ、無理だ。数件なら走って回れば何とか為るかもしれないと思ってたけど何百件。

全て回る頃には男はどこかに消えているだろう。

何処に逃げたか分からない男を、この大きな都市で見つけるなんて不可能に近い。


どうすりゃいいんだよ・・・


道の真ん中で立ち止まって考えると人とぶつかった。

人通りの多いところで急に立ち止まったのがいけなかったのだろう



「おい!突っ立てるんじゃないぞ!通行の邪魔だ!」


ドン!と押されて尻餅をつく。


ほんと、どうすれば・・・


ふと、頭の上から声が降ってきた。


「あれ、ショータさん?ショータさんじゃないですか!?」




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