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第29話:再出

「なあ、もう行っちまうのか?もう少しゆっくりしていっても良いんじゃないか?」



「いや、もう行くよ。行かなくちゃならない所があるからな」


町の入り口まで見送りに着てくれたハーヴェイとその他数名に言う。

本来の目的は図書館に行くことだ、この町でゆっくりしてて騎士にでも正体がばれたら大変だ。

この前は誤魔化せたけど、もうあんな経験はしたくない。もう一度くらいなら騙せるかもしれないけどそんな危険は犯したくない。



「そうだ、ハーヴェイ。この腕輪2つとも貰っていいか?」


あのときから着けっぱなしの足につけた腕輪と腕についてる腕輪を見せて聞く



「ああ、持っていってくれてかまわないよ。俺たちには不要なものだし・・・。でも二つとも着けておくのか?別に一つでもばれることは無いだろうし」



「念には念を入れようと思ってさ、魔力を全くと言っていいほど感じないような人間を国王だとは思わないだろう?」


それに、もし腕輪のことがばれて1つ外されてもヘンリーロットの時のように言い訳ができる。

我ながら完璧だ。



「なるほど」


納得したように頷く


「ショータ、困ったことがあればいつでも手紙くれよ。この町宛に手紙を出してくれれば絶対に助けに行くからな!」




「ありがとう、困った時は連絡するよ」


そう言ってハーヴェイたちに背を向けて歩き出す。














「ああ、行っちまったな。ショータ、本当に大丈夫だろうか」


もう行ってしまった│じんせいの恩人に呟く



「ハーヴェイ、心配のしすぎだよ。ショータはシルス並みに頭が良いし大丈夫さ。ところでハーヴェイの後ろで震えてるセレナ、どうしたんだ?」


ショータを見送ってるときにもハーヴェイの後ろで震えていた気がする



「シ、ショータさんの魔力量。昨日よりも増えてた。」



「それは、ショータはセラナと会う前にマジックボールに魔力を込めて魔力量が減っていたのだから、寝たら少しは回復するだろう」


体力と一緒に魔力も回復するものだ



「違うの、回復速度も物凄いけど。明らかに使った量より増えてたんだよ。」


それはどういうことだ?



「つまり、ショータさんが召還されて使われた魔力がまだ回復しきってなかったんだよ。」


ということは

「ショータの魔力量は底がわからないってことだな、それで怖がってたのか。でもショータは人畜無害な王様だったぞ」



「うん、でも感知型の魔法使いにとって膨大すぎる魔力を持った人は怖いと感じてしまうんだよ・・・」


ああ、だからか初めて会ったときも震えてたからなぁ



「いつかショータが困ったとき助けれるように俺も強くならなくちゃダメだな」


ショータが聞いたら困った顔をするだろうけど、俺の人生だ。俺の好きなようにするさ





ふと何かに気づく

ああ、ショータ。本当に良い奴だよ


「なあ、みんな。知ってるか?。ショータって俺たちのことを一度も、たったの一度も”奴隷”とは呼ばなかったんだぜ」


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