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第0話:プロローグ
考えてみて欲しい、道の真ん中に水溜りがあったらどう思う?
そりゃあ、道に水溜りがあったところで驚く人はいないだろう。
だが、それが文句なしの快晴だった場合にだ。
今、1人の青年の前に水溜りがある。
しかも水溜りにしてはきれいな円を描いていた。
青年は少し悩んだ後、それを飛び越えた。
それがいけなかったようだ。
それほど大きい水溜りではなかったのだが、不運にも水溜りの上に落下した。
そして、青年の悲鳴。
普通は「あーあ」、「やっちまった」、「クソッ」などの声が聞こえるはずだ。
しかし青年こと浅山翔太の悲鳴は普通とは違った。
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
そして、浅山翔太は地球から姿を消した