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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

太陽と死人

作者: みやび

初の投稿となります。よろしくお願いいたします。

君と僕が視る未来は、少しズレている。


君が気持ちを伝えてきたあの日、僕は世界が広がって見えた。


お互いに緊張して手も触れられなかった初めてのデート。


お互いのことを深く知れた二回目のデート。


東京に旅立つ最初で最後の夜。


東京で働くと決めた決意の言葉。


どれも君は輝いて、僕にはそれが、とても眩しく見えた。


昔から他人を警戒して、誰にも心を許さない性格だった僕を、君が初めて理解してくれる人だった。


いつでも僕の悩みに寄り添って、一緒に考え、僕という人間を信頼し、叶えてくれる。


君に悩みを伝える前、僕はこんなことを思ってた


「早く死にたい」



君を知れば知るほど僕自身が嫌になりそれを否定したいと仕事に励めば社会からは拒絶され、不安感や劣等感に怯える感覚になってしまった。


それが全て錯覚であればと、そんなことはないんだと自分に言えば言うほど人との関わりを絶ちたくなる。


いつからか僕は、人間というものは生きるために生きるのではなく


死ぬために生きているのかと疑問を持ち始めた。


死ぬと分かって生きている人間は何を思い生を感じているのか


死ぬという行為に悦びを感じるのは普通ではないことなのか


僕という一人の人間が、死人となって生きているのを感じている。


君はどこまでも高い階段を登っていくけど、僕はただ普通の自分でいることが心地よくて満足していたいだけだった。


僕が死を感じなくなったとき、「僕」という一人の人間がいなくなってしまった。




君をあのとき好きでいた僕は、死を感じることができていたのだろうか。


僕自身を殺したかったあの短い間を


君は懐かしく思ってくれているだろうか。

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