表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/27

ゆうちゃんの友達(ゆう)

 今日はあたしの友達のこうちゃんについて、お話しします。


 こうちゃんは、入学してクラスが決まってから、目立っていました。


 髪はさらさらだし、まつげは長いし、控えめに言っても美人で、しかも人当たりも良いと来たら目立たない方がおかしいでしょう。


 どのグループにも属さず、誰に対しても態度が変わらないことも相まって、あたしの憧れでもありました。


 後から聞いたのですが、態度に関して言えば、接し方がわからなかったらしいです。


「こうちゃん」


「生比奈さん、もういいの?」


 昼休み、クラスの人と話してから向かうあたしに、こうちゃんは気を使って、お昼を食べるのを待っていてくれます。


 嬉しいですが、いつもあたしのことを「生比奈さん」と呼ぶのです。


「ゆうちゃん」


「ゆうちゃん、もういいの?」


「こうちゃんが待っていてくれるからね」


 実は話していることは、半分こうちゃんのことだったりします。


 本来人気者街道まっしぐらだったであろう、こうちゃんですが、入学してすぐ男の先輩に付きまとわれてしまいました。


 どうやら、部活の勧誘らしかったのですが、二人が過去になにかあったんじゃないのかと変な噂も出て、近寄り難い人になってしまったんです。


 避けてしまった負い目もあって、皆はこうちゃんに話しかけ難いらしいです。


 つまり、皆こうちゃんと話したいんです。


「仲良くしてくれるのは、ゆうちゃんだけだから」


「そんなことないんだけどなー」


 こうちゃんが皆と仲良く話せるのはまだ先になりそうです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ