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後輩と友人(後)
よく私の相手をしてくれるゆうちゃんこと、生比奈友希さん。
昼休みになると、最終的に私のところに来るけれど、来るまでにいろいろなグループに呼ばれる。
だから、生比奈さんがご飯を食べるのは、他の生徒に比べて遅くなる。
「生比奈さんは」
「ゆうちゃん」
「ゆうちゃんは、どうして私のところにくるの?」
「こうちゃんはあたしが来るのは嫌?」
「ううん。嬉しいけど、ゆうちゃんが仲がいいのは私だけじゃないでしょ?」
生比奈さんは、じっと私を見る。
なにを言いたいのかわからない私が、首を傾げたからか、生比奈さんはやれやれといわんばかりに首を振った。
「こうちゃんを独り占めできるから、かな」
「独り占めもなにも、ゆうちゃんしかこないよね?」
生比奈さんは、なぜかふふんと笑ってご飯を食べ始めた。