第十四話 フレアモード
戦場に近付くラウドの前方にダジボーグが現れる。
「ん?あの紋章はハウルの機体か」
ダジボーグへ向けてライフルを連射するラウド。
「また戦場を混乱させる気か。
ならばここで止める!」
翼から輪がいくつも現れダジボーグの目の前に並ぶと光りを放ちながらライフルの弾を弾き返す。
「実弾は無効…なら」
ラウドはブレードを取り出し輪を切りつける。
「無駄だ」
ダジボーグはグリップとトリガー部分だけの物を取り出しラウドに向けてトリガーを引く。
「銃口を忘れたのか?
何がしたいか分からないがこの輪ごと切ってやる」
ラウドがブレードを押し込んだ時、輪がバラバラに散ると同時に一斉にレーザーが照射されラウドを撃ち落とす。
「なかなかいい武器だ。
照準も要らずトリガーを引くだけでいい」
「ぐっ…面白い。
次はこっちの番だ」
ラウドは落下しなが翼を更に広げると空中に留まりながら出力を上げていく。
「さすがにメテオレイド製の装甲は簡単にはいかないか。
しかし輪を束ねて撃てば貫ける!」
ダジボーグは輪を重ねるとトリガーを引きレーザーをラウドへ放つ。
「フレアモード」
レーザーは動こうとしないラウドへ直撃する。
「過信したようだな。
かわせたとしても確実に当てていたけどね。
これで…馬鹿な」
フラベスのコックピットに映し出されたのは、手を伸ばしたまま無傷のガルエンヴィの姿だった。
「片手で防いだ…いやありえない!
高密度のレーザーを無傷で防ぐなんて加工されたメテオレイドでは不可能。
まさかシールド…しかし…」
「一瞬焦ったが問題ないみたいだな。
なら反撃させてもらう」
ブレードを構え猛スピードでダジボーグへ近付き輪ごと左腕を切り落とす。
「くっ!
なんて切れ味…これは!?」
切られた左腕の切断面が溶けている事に気付き驚くダジボーグ。
「フレアモードは問題なさそうだな」
ラウドはダジボーグに近付くとフラベスの頭部を掴む。
「何を…温度が上昇していく!?
まずい!」
ダジボーグはラウドを離そうとするも一切の攻撃が通じない。
「お前らの技術じゃガルエンヴィに触れる事すら出来ない」
「はぁ…はぁ…まず…い…意識…が…(ここまでか…)」
「はあぁぁぁぁぁ!」
ラウドは突進してきたスヴァローグに吹き飛ばされる。
「新手か!」
「ダジボーグ!しっかりしろ!
応答しろ!ダジボーグ!」
「…聞こえてる」
「ふぅ…心配させやがって」
「前線にいたんじゃないのか?」
「ああ、敵の若造なら撤退させてやったわ!
少々やられたがな。
それよりあの機体…少し違うが報告にあったアンノウンか。
あの機体に触れた装甲が溶けてやがる」
「どういう仕組みかは分からないが機体の熱が高すぎて攻撃が通じない」
「そうか。
お前は一旦下がれ」
「馬鹿を言うな。
一人で敵うわけがない。
私も戦う」
「そんなボロボロの機体じゃ役に立たねぇよ。
俺をなめんなよ」
「スヴァローグ…分かった。
だが無茶だけはするなよ」
「ああ!」
スヴァローグを残しダジボーグは去っていく。
「選手交替か。
どちらにしろ同じ事だ」
ラウドはスヴァローグへ襲い掛かる。
「足止め位にはなってやるよ!」
スヴァローグはラウドへ突進した。




