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幕開けの夜【Ⅱ】

────開話────

自分の家の前へと辿り着いた彼は、僅かに重い足取りで家の玄関へと足を踏み入れた。


「ただいま…。」


小さな声でそのように呟く。当然だが、返事は返って来ない。


「解っている事だ。」


自身に対して言い聞かせるように呟いて、青年は履いていた靴を脱いで、家の中を歩き始めた。


そのまま階段を上って、二階にある自室への扉を開いて、自室へと入っていく。


自分で言うのも何だが、相変わらず質素な空間だ。入る度にそれを思う。


ベッドに勉強机、本棚にテレビにパソコン。その他は時計等の普通の物である。


その、質素な部屋をひとしきり見渡したあとで、彼はベッドへとその少女を下ろした。


相変わらず、糸が切れた人形のように眠り続けている少女。しかし、死んではいない事は確かだ。


「さて、と。…適当に何か作るかな。」


頭を片手で掻きながら先述した言葉を呟いた青年は、自室の扉へと歩んで行き、その扉を開いた。


その先には、暗い廊下が広がり、一階に下りるための階段がある。


────少女の方を一度だけ見遣ったあとで、彼は自室から出て扉を閉め、一階へと歩みを進めて行くのだった。

────閉話────

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