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お兄ちゃんにダブルクリック!!  作者: シモン・デ・キガリ
第一部 レジスタンス編
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第二話「妹化大作戦!」

やれやれ、酷い目にあった。俺、秋葉陽はお腹をさすりながら気絶している美少女に目をやった。さっきまでの般若の顔は何だったのかと思うほどの美貌である。

正直、先程まで彼女に対して苛立ちを覚えていたが、彼女の顔を見た途端、そんな気持ちはどこかに行ってしまった。

「可愛いは正義」どこかの偉人がそのようなことを言っていた気がするが、まさしくその通りだと思った。

さて、今俺の頭の中での最優先事項は、目覚めた彼女にどんな言葉をかけて陥落させるかである。

第一印象は重要だ。苦節17年の歳月で俺が悟った数少ない教訓の一つである。

「ん…」どうやら目覚めたようだ。このまま目覚めなかったらこの話はずっと俺の独り言になるところだった。危ない危ない。

「ここは…?」なんともテンプレな台詞を言ってくれたものだ。しかし普段からアニメを見てきて、自分だったらどんな台詞を言うかシミュレートしてきた俺に死角はない。「どうしましたか、お嬢さん。僕がきたからにはもう大丈夫です。事情を話してごらんなさい。」決まった。今の俺カッコ良すぎじゃね?と自分に酔っていると、彼女は不審者を見るような目でこう言った。「私は…誰なのですか?」

瞬間、俺の思考は停止する。記憶喪失…だと…?

最初から?難易度高すぎだろ、と内心では悪態を吐いていたが、そこは美少女に対しては紳士である俺。思考を整理すると、彼女に優しく語りかけた。「記憶が無いのかい?」

彼女は伏し目がちで、「はい…自分がどうしてここにいるのかもわかりません。」と答えたが、ふと、俺の頭にある種の閃きが生まれた。それは記憶が無いのなら自分好みの女に育てることができんじゃね?ぐへへというものであった。ここで一言言っておくが、俺、秋葉陽は多少一般人から見たら変態かもしれないが本質的には良心もあり、分別もつく高校生である。

しかし、長年女に飢えていた俺の目は欲望によって曇ってしまい、何をとち狂ったのか、余計な一言を言ってしまった。

「君と俺は…生き別れになった兄弟だ。」今思えばこれが全ての始まりだったのかもしれない。

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