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馬の定理と堕落貴族の定理

西城一郎のご利用計画

作者: 西くん

この15年間、西は奇妙に生きてきた。

0歳の時、彼は貴族の子孫として生まれた。

彼にはその時兄がいたのだが、その兄はその頃18歳であり、そして外国へ行っていた。

1歳の時、彼には10畳ほどの子供部屋が与えられた。

2歳になり、西は母を見て『絶対こやつは貴族の末裔じゃないな』と思った。

3歳になり、英語を話し出した西を見た母親がゲロを吐いた。

4歳になり、西の兄が帰ってきた。

その時にもまた西は『こやつ絶対貴族の子孫じゃねぇな』と感じた。

5歳になり、西は初めて父親を見た。

その時にも西は『こやつ人間じゃないなと感じた。』

6歳の時、親戚全員を眺めた西は『この家族は私が農民から貴族に戻すしかない』と誓った。

7歳になり、西は暇つぶしにと小学校へ通うようになった。

その時一人の少年に『名前が同じだから』という理由で

「友達になりませんか?」と言われたのだが、そんな安っぽい理由でなれるはずがない、

そう思った西は「結構です」と小学一年生とは思えない返事をした。

8歳の時、西は闇金に興味を持ち始めた。

それを見た先生が何か言おうとしどろもどろした後、図書館でゲロを吐いた。

その光景を見た生徒がもらいげろした光景を見た西の口から出た物はゲロではなく、

「汚い」という辛辣な一言であった。

その教師は転勤した。

9歳になり、西は小説を書き始めた。

10歳で飽きた。

11歳になり、彼は迷いだした。

中学受験を受けようか、悩み始めた。

12歳になり、『めんどいからいいや』と却下した。

13歳になり、西は衝撃的な人物と出会う事になる。

もとい、後悔する事になる。

入学式の日、西はトンデモな人間と同じクラスになってしまった。

名を山田皐月と言う、釘バットに馬のマスクを被ったその格好は正にメフィストフェレスを彷彿とさせた。

西は生まれて初めて、『恐怖』という感情を目の当たりにした。

そして、『これは試練なのだ』と(今思い返してみれば自分でも意味不明な事だが)解釈した。

そして、喧嘩を売った。

勿論、負けた。

西はなんだか分からないが自分に三度負けた気分になり、家に帰ろうとした

その瞬間。

「おまえさぁ、友達になんね?」

幻聴かと思い後ろを振り返ると、馬のマスクを被ったメフィストフェレスを彷彿とさせる馬鹿がそこに立っていた。

つかそんな馬鹿に負けたということを一瞬脳から離脱させてた事実が西を自己嫌悪に陥れた。

西は、山田と握手した。

14歳になり、西は山田と『楽市・楽座』へと赴くようになるが、これは別の話。

さらに数得切れない犬と老人を助けることになるが、それもまた別の話。

15歳になり、西は人の不幸を笑うようになった。


「オマエって絶対、貴族の子孫じゃねぇだろ」

山田は笑いながら言った。

すごく・・・・・奇妙です・・・・

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